彦根総合、新校長に「村神様」恩師の坂井宏安氏 野球部監督と旧知
第95回記念選抜高校野球大会に出場する彦根総合(滋賀)は、新年度から学校長兼野球部総監督として九州学院(熊本市)で野球部監督を務めた坂井宏安氏(65)を招へいすることを決めた。坂井氏は、プロ野球セ・リーグで昨季3冠王に輝いた村上宗隆選手(ヤクルト)の高校時代の恩師として知られる。着任は4月1日付。 【第95回センバツ出場決定 各校の喜び】 坂井氏は九州学院の選手として甲子園に出場。日本体育大卒業後、1984年から九州学院の監督となった。87年に野球部を離れたが、95年に復帰。同校を春夏計10回甲子園に導き、2020年に監督を退いていた。 彦根総合の宮崎裕也監督(61)とは旧知の仲で、宮崎監督が県立北大津高を率いていた時は練習試合も重ねた。16年の熊本地震で坂井氏が被災した際は宮崎監督が水や食料を持って駆けつけた。坂井氏の人間性にほれ込んだ宮崎監督の推薦で彦根総合に招くことになった。 九州学院の監督退任後に度々彦根総合を訪ねていた坂井氏は「最初はチームがバラバラだったがプレーに無駄がなくなってきた。勝負に覚悟を持って臨む宮崎監督に付いていきたい」と話した。 宮崎監督は「選手の技術や精神面を育てる野球をしたいというのが2人の思い。甲子園は結果で付いてくるものなので、まずは選手の人間性を育てたい」と坂井氏とのタッグに喜びを見せた。【飯塚りりん】