信号待ちをしていたら無免許運転の車が突っ込んできた 私“玉突き事故”の渦中に「えっ、なぜ?車の修理代は自分で?」【衝撃の交通事故体験記】
■事故を起こした男性は無免許 信号待ちの車に突っ込む 事故を起こした無免許の男性は、前方2台の車の修理代と、関係する搭乗者たちの病院での検査費用なども請求されることになる。 信号待ちの状態の車に突っ込み、かつ、無免許運転。 警察官は『過失割合は100対0』『全面的に無免許の男性に非がある』とその場で知らせてくれた。 そして、『みなさん後日、警察署で聴取に応じてほしいです』とも伝えられた。 程なくして、無免許の男性は自身の車の助手席に乗せられ、近くの警察署に警察官の運転で移動。事情をさらに詳しく調べられることに。 車椅子の男性も現場での手続きが終わると、車は自走できる状態ではあったので、その場から離れた。 私の車はというと、後ろから押されたバンパーが後輪タイヤに接触し自走できない状態になり、修理工場までレッカー移動することに。 雨の中、レッカー車が現場に到着するまでハザードをつけて1時間あまり待ちつづけ、ようやく現場を離れることができた。 ■「残念ながら 最悪の部類に入る事故です」と告げられた さらに驚く体験はこの後にも。 ぶつかった無免許の男性の車両は、自賠責保険には加入していたので私達の身体に関する治療費などの支払いについては問題はなかった。 車の修理代は100万円あまりかかるという見積もりが工場からは報告されていた。 私が加入している保険会社の事故担当者によると『残念ですが、最悪の部類に入る事故です』ということだった。なぜかと言うと… ■ぶつけられたのは“無保険”の車だった 男性には月々定期的に収入が入ってくる仕事がない上に、任意保険には加入していなかったようで、いわゆる“無保険”の車にぶつかられたのだった。 男性は自腹で100万円あまりの修理代をすぐに支払うのは無理。『相手が生活をしていくのに最低限の収入を奪うような請求はできない』というのが、保険特約でサポートしてくれることになった弁護士からの話だった。 ■まさか「自分の保険を使って修理する」!? 『相手が保険に入っていないとなれば、あなたの保険を使っていったん修理するというのが残された道です』とも。 「では、保険から払ったとして、私が来年から払い込む任意保険の保険料はどうなるんですか?」 『上がります』 「えっ?100対0で相手が全面的に悪いという事故なのに、自分の保険で修理して、自分の保険の支払いは翌年から増えて、車はまだピカピカなのに”修復歴あり”という烙印が押され、売却時の価値は大きく目減り。何より家族と自分の命も脅かされた。言葉悪いですが、“やられ損”としか言いようがないのですが?」 『せめてもの賠償の気持ちは相手の男性にはあるようですが、どうしてもお金をすぐには作れない人には請求はできません』 「人のものを壊したら弁償するのが当たり前ではないのですか?周りの人からお金を借りてでも壊したものはもとにもどすのでは?子どもでもわかるでしょう?」 『相手が未成年の方なら、保護者が用立てるということはありますが、成人にはそれを求められません。会社の仕事中での事故であったりしたら、会社側に請求するというケースもありますが、今回の場合はそこにも当てはまらず、この車を廃車にしないのであれば、修理に関してはご自身の保険で直すのが現実的なんです。お気の毒ですが』 「だったら世の中には同乗者が命を落とすような事故にあっても、ぶつかつた相手の保険の加入状況次第では、十分な補償を得られないということもありそうですね?」 『はい。交通事故の中にはそういうケースはあります。めずらしいことではありません。いま、若い人たちの中には特に車の任意保険に加入していないケースを目にします。賠償金を請求できないという理不尽な状況も命が失われたケースにおいても…』 (なんたることか…。)