ヤクルト・石川雅規、45歳シーズン…笑われても開幕投手目指す 故郷・秋田で誓った「昭和100年」昭和生まれの意地
目標に向け、ひたすら前に進む―。ヤクルト・石川雅規投手(44)が5日、故郷の秋田県で新年の決意を明かし、色紙に「勇往邁進」と記した。今月22日に45歳となる通算186勝左腕は「先発として開幕投手を目指さないと駄目。懸ける思いは強い」と2020年以来、5年ぶり10度目の開幕投手に意欲を燃やした。「昭和100年」にあたる2025年。昭和55年生まれの球界最年長選手は史上最年長の開幕投手、プロ野球新記録の24年連続勝利に挑む。 力強く、2025年に懸ける思いをしたためた。球界最年長選手で44歳の石川が、故郷の秋田県でプロ24年目のシーズンへの決意を明かした。前だけを見て進んでいくべく、選んだ言葉は『勇往邁進』だ。 「新年を迎えると、気持ちはすごく高ぶる。今年は自分の気持ち、覚悟が違う。40代半ばになるので、いろいろかみしめて、一歩一歩踏みしめていきたい」 勇往邁進は「目指すものに向かって、一心に突き進んでいく」という意味の四字熟語。今月22日に45歳を迎えるが、気持ちの強さ、体の丈夫さは若手に負けない。自身10度目となる開幕投手にも意欲を燃やした。 「何を言われようと、先発で開幕投手を目指さない人は駄目だと思う。『あいつ、この年で何言ってんだ』と笑われてもいい。それだけ懸ける思いは強い。あの高揚感はたまらないものがある。そこを目指していく」 今季の開幕戦は3月28日の敵地での巨人戦。45歳シーズンで大役を務めれば、1998年の広島・大野豊の42歳7カ月を抜き、史上最年長記録となる。今年は昭和100年にあたる年。昭和生まれのプロ野球選手が少なくなり、昨年限りで青木宣親(昭和57年生まれ)、和田毅(昭和56年生まれ)ら同世代も現役を引退した。「気持ちの面ではガクッと来たけど、後輩たちの『石川さん、頑張りましょう』という言葉で、もう一度前を向けた。家族にも頑張っている姿を一年でも長く見せたい」と石川。昭和55(1980)年生まれのベテランが昭和世代の意地を見せる。 大記録もかかっている。2002年の入団1年目から毎年勝ち星を重ね、今季24年連続勝利を挙げれば、工藤公康(西武など)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)らを抜くプロ野球記録。昨季は9試合の登板で1勝に終わり、若手たちと先発枠を争う立場なだけに「勝つことが簡単じゃないことは分かっている」と難しさは重々承知だが、必ずや達成する覚悟だ。