日本が敗れる可能性は万にひとつもなかった。中国は素人顔負けの珍プレーも...なぜここまで両国の“差”は開いたのか
なぜ中国はタレントが生まれてこないのか
それにしてもパリ五輪で米国と並ぶ40個の金メダルを獲得したスポーツ大国中国にとって、習近平主席が肝煎りで強化を促すサッカーは比類ない頭痛の種だろう。 例えば世界一の競技人口を誇る卓球では、全5種目で金メダルを独占しただけではなく、中国生まれの選手たちが各国に散らばり活躍しているが、サッカーは逆に3人の帰化選手の助けを借りながらも効果が見えてこない。パリ五輪で開催された全32競技のうち23競技でメダルを獲得し、約14億の国民の中には無数のスポーツエリートが存在するのに、サッカーにだけは中国式のエリート教育が通用していない。 確かに団体球技のメダルは女子ホッケーだけだが、バレーやバスケットなどは少なくともアジア内ではリーダー格にあり、大陸内でも落ちこぼれている種目は男子サッカー以外に見当たらない。国が巨大過ぎてリクルートし切れないという説もあるが、しっかりとリーグ戦も整った国でここまでタレントが生まれてこないのは、やはり育成方法に問題があるとしか思えない。 Jリーグ開幕の6年前に、日本は雨の国立で中国に0-2で敗れてソウル五輪出場を逃した。だが日本にもプロリーグができて、今回の中国戦ではピッチに立った15人中で、アカデミーで育った選手が10人を占めた。プラスマイナスで9ゴールの大逆転劇には、両国の30年余りの取り組みの相違が詰まっていたはずである。 文●加部究(スポーツライター)
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