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「ありがとうブス、バイバイ」 容姿いじりが敬遠される時代、武器を捨てた尼神インター・誠子

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過剰に「いい女」を気取る誠子に対して、ヤンキーキャラの渚が容赦なく「ブスやないか」とツッコミを入れる漫才で人気を集めた尼神インター。しかし、世の中の空気が変わり、容姿をいじる笑いが敬遠されるようになると、誠子は自らブスいじりのネタを封印することを決めた。「『ブス』のおかげで今の私がある」と言い切る彼女が、なぜ武器を捨てられたのか。(取材・文:ラリー遠田/撮影:伊藤圭/Yahoo!ニュース 特集編集部) (文中敬称略)

「ブス」も「はたき」もやめた

「容姿をいじるネタはやめました。(相方の)渚が私をたたくこともないし、ブスって直接言うことも、もうないです」 誠子が容姿いじりネタを封印するきっかけとなった事件があった。2018年11月、『ちょうどいいブスのススメ』というタイトルで相席スタート・山崎ケイの著書のドラマ化が発表されると、「女性蔑視に当たる」などと批判が集まり、番組名が変更される騒ぎになったことだ。 「これであかんのやったら私ら全然あかんやんって。芸人として『ブス』と言われるのはおいしいし、今までずっと一緒に戦ってきました。でも、笑わせることが一番大事なので、それが嫌だという人がいるなら対応していきたい。いいきっかけでした」 誠子が9月に出版した著書のタイトルは、『B あなたのおかげで今の私があります』。「B」とは「ブス」を意味する。彼女はこれまでの人生を「B」と共に歩んできた。

学生時代はひたすら卑屈で根暗だった

子供の頃の誠子は、自分の容姿について特別いいとも悪いとも思っていなかった。そんな彼女がBだと自覚したのは中学生の頃だった。同級生の男子が自分のことを陰で「ブス」と言っているのを偶然耳にしてしまったのだ。 「え、私ってブスやったん!?」 振り返ると心当たりがあった。誠子には2歳年下の双子の妹がいる。幼少期は姉妹3人とも顔がよく似ていて、親戚からは「美人3姉妹」と呼ばれてかわいがられていた。ところが、誠子が中学生になると、呼び方が「美人3姉妹」から「美人双子」に変わっていた。いつのまにか彼女だけがメンバーから外されていたのだ。 「私はブスやし、女としての魅力はないんやと思って、とにかく自信がなくてネガティブでした。妹とも会話をしなくなって、どうせ私のことをブスと思ってるんやろな、と思っていました。いま考えると自分に対する不満が妹への嫉妬に変わっていたんです」