【高校受験】安全校を望む親vs挑戦校を受けたい子。親子間の「志望校選びバトル」究極の解決法
◆親が自身の経験から子どもに進路を押し付けている可能性も
親が子どもと自分の課題を分離できない背景に、自分自身の幼少期の経験が影響していることもあります。過干渉な親に全て決められ、自分の意思が尊重されなかった経験があると、自己決定感が育ちにくくなります。 その結果、自分が親になったときに同じように過干渉な態度を取ってしまい、子どもの意思を受け入れるのが難しくなることも……。 また、親の期待に応え続ける環境で親自身が育った場合、自分の意思を後回しにしてきた影響で、子どもの意見を「反抗的」と感じてしまうこともあります。このような背景を持つ親は、子どもと自分の課題を分けることが難しくなりがちです。 しかし、課題を分離することで親子共によりよい受験体験が可能になります。課題の分離を進めるためには、セルフコーチングが有効です。 セルフコーチングのやり方を3つご紹介しましょう。
◆1. 誰の課題かを問い直す
子どもの受験に関する不安やモヤモヤを感じたとき、「これは私の課題なのか、それとも子どもの課題なのか?」と自問してみましょう。高校受験は子どもの課題であり、親はそれをサポートする立場にすぎません。 受験というイベントの中でも、子どもと親の課題を分けることができれば、関わり方や対応がスムーズになり、余計なエネルギー浪費が起こらないでしょう。
◆2. 子どもの課題に踏み込みそうになったら
親自身が抱えている子どもへの期待や不安を認識することも重要です。いったん書き出してみるのもよいでしょう。それが自分自身の過去の体験やコンプレックス、価値観に基づいている可能性もあります。 それに気付けると、子どもを自分とは違う人間だと認識することができ、子どもへの関わり方も俯瞰(ふかん)できるようになるでしょう。これにより、子どもの選択への過干渉を防ぐことができます。
◆3. 子どもに「自分で選んだ」認識を持たせる
もちろん、親の経済的な理由なども含めて子どもの選択を受け入れることが難しい場合もあります。そのようなときでも、最終的に子ども自身が「進路は自分で選んだ」と思えることが大切です。 最初から子どもの意向を全て受容するのではなく、親がさまざまな情報を提供したり、親の考えを1つの選択肢として提示したりしたうえで、「自分で選んだ」という認識を持たせるのでも構いません。親が最終的な子どもの選択を尊重できれば、子どもは自分の課題に責任を持つ体験ができるでしょう。