「甲子園で再会を」支援きっかけに被災地の野球部と交流 いまもグラウンドは使用制限…石川・七尾高校と長野・上田高校が試合
特集は球児たちの交流です。5月4日・5日、長野県上田市の上田高校野球班が、石川県の姉妹校・七尾高校の野球部と、試合をするなどして交流しました。地震で大きな被害を受けた七尾高校の部員を励まし、甲子園での再会を呼びかけました。
球音響く上田高校のグラウンド。野球部の交流試合です。 相手は石川県七尾市の七尾高校野球部。 試合は上田高校野球班の支援がきっかけで実現しました。
上田高校野球班 主将・依田大和さん: 「自分たちは、自分たちなりにできることをしようと、募金したり、練習試合をしたりすることに」 地震の被害で練習が制限されている七尾高校野球部への激励も込めて企画されたものです。
元日に発生した能登半島地震。 震度6強を観測した七尾市でも建物の損壊や断水など大きな被害があり影響は今も続いています。
七尾高校でもー。 七尾高校野球部 主将・渡邊晴仁さん: 「グラウンドは(亀裂が入って)マウンドが使えないと言われて、自分たちの代は練習試合ができないみたいなことを聞いたので、正直つらい思いでした。早くみんなと試合だったり、練習したいという気持ちでいっぱいでした」
グラウンドでは、他に出入り口の門が倒れ、照明の支柱は傾く被害もありました。 自宅の被災もあり部員全員で練習を再開できたのは2月半ばから。キャッチボールやノック練習はできますが、グラウンド全体を使うバッティング練習は今もできず、野球部は他の高校やお隣・富山県まで出かけて練習や試合をしています。
実は上田高校と七尾高校は姉妹校。ニホンオオカミの頭骨の標本を両校が所有していることが縁となり、1999年に提携を結びました。 地震を受けて上田高校では、生徒会が募金活動を開始。オンライン交流もしてきました。 3月、野球班も独自に動き出します。 上田高校野球班・花岡淳一監督: 「もし自分たちがそうであったらどうなのかなと思い、何か手助けになるとか、そういうことをしてあげられることがわずかでもできたら、ちょっと支えになれたらいいと」