5類移行から1年。コロナってどうなったの? コロナってなんだったの?
歴史を振り返ると、人類はこれまで何度も新たな感染症の脅威に直面し、それを乗り越えて生き残ってきた。約4年に及んだ新型コロナとの闘いも、ようやく、そうした歴史の一部となる段階を迎えつつあるようにも思えてくる。 だが、それは同時に、人類がこの先もまた、新たな感染症の脅威に直面する可能性があることを意味している。 普通の日常を楽しめるようになった今だからこそ、次のパンデミックに備えるための徹底した検証が必要だ。 ●宮坂昌之(みやさか・まさゆき)大阪大学名誉教授1947年生まれ、長野県出身。京都大学医学部卒業、オーストラリア国立大学大学院博士課程修了。スイス・バーゼル免疫学研究所などを経て、大阪大学大学院医学系研究科教授などを歴任。著書に『新型コロナ~7つの謎』『免疫力を強くする』などがある ●佐藤 佳(さとう・けい)東京大学医科学研究所感染・免疫部門システムウイルス学分野 教授1982年生まれ、山形県出身。京都大学大学院医学研究科医学専攻博士後期課程修了(短期)。京都大学ウイルス研究所助教などを経て、2018年に東京大学医科学研究所准教授、22年に同教授。研究コンソーシアム「G2P-Japan」を立ち上げ、世界からも注目を集める ●小坂健(おさか・けん)東北大学大学院教授公衆衛生学者1964年生まれ。国立感染症研究所・主任研究官、ハーバード大学公衆衛生大学院・客員研究員を歴任。感染拡大当初から新型コロナ対策に従事し、厚生労働省のクラスター対策班、新型コロナ感染症対策アドバイザリーボード、東京iCDCアドバイザリーボードのメンバーを務める ●岩田健太郎(いわた・けんたろう)神戸大学医学部付属病院感染症内科教授1971生まれ。2001年の炭疽菌テロの際はニューヨークで、03年のSARS(重症急性呼吸器症候群)感染拡大時は北京で診療に当たり、14年にはアフリカ・シエラレオネでエボラ出血熱対策に携わった感染症のスペシャリスト。著書に『僕が「PCR」原理主義に反対する理由』など 取材・文/川喜田 研 写真/時事通信社