オープン戦最下位争いでもソフトバンクはOKで阪神は不安。何がどう違う?
阪神とソフトバンクがオープン戦の最下位を争っている。3月20日の試合前時点で阪神は2勝10敗1分、ソフトバンクは2勝8敗1分。ソフトバンクの方は一つの引き分けを挟んで8連敗中だ。 オープン戦の結果と公式戦の成績に明確な相関関係はない。昨年で言えばオープン戦を13勝2敗3分の成績で1位となったロッテがシーズンに入ると、新外国人2人がさっぱり打てなくなり最下位。オープン戦最下位だった巨人はBクラスに終わったが、11位だった広島はセ・リーグで連覇を果たした。問題は結果よりもオープン戦の中身だろう。 「ソフトバンクの8連敗には、そう不安材料はないが、阪神の最下位には不安材料が見える。オープン戦の順位など関係ないと思うが、2つのチームの内容には違いがある」 そう分析しているのが、両チームのOBである評論家の池田親興さんだ。 「ソフトバンクは、まだ勝利の方程式を使うことなく、今はテスト段階。18日のヤクルト戦では加治屋が打たれたて負けたが、公式戦では、モイネロ、岩嵜、サファテという起用になるので、8連敗は、何も重たくない。投手陣では、和田、五十嵐、岩嵜らが出遅れ、捕手陣に怪我人が多いことは気がかりだが、十分に他のメンバーでカバーができる」 3月の初旬にはリハビリ組に10人以上のメンバーがいたという。先発は、和田毅が間に合わなくとも、開幕投手に内定している千賀滉大、東浜巨、武田翔太、バンデンハーク、中田賢一、石川柊太と6人が揃っていて、2年目の田中正義もオープン戦で結果を残している。ブルペン陣も、岩嵜翔のコンディションが心配され、五十嵐亮太も出遅れているが、モイネロ、森唯斗、“守護神”のサファテに不安材料はない。 「和田も含めて投手陣が揃ってくるまで打線でカバーできる。幸い打線の方はデスパイネも順調だし主力に大きな故障はない。また他の球団を見ても、ソフトバンク以上に戦力を充実させて脅かすチームがない。ロッテ、日ハムは戦力的には厳しいだろう。センターラインが固まりつつあるオリックスが要注意チームだが、ソフトバンクを追撃しなければならない楽天、西武が目に見えるほどの大きな戦力アップができていない」 これが池田さんのソフトバンク磐石論の根拠だ。 だが、阪神がオープン戦最下位となると少し様子が違ってくる。