若手選手に「心のケア」の専門家 ユース五輪日本選手団に同行
【江陵(韓国)共同】1日に閉幕した冬季ユース五輪(韓国)で、心のケアの専門家「ウェルフェアオフィサー」が日本選手団に同行した。若い頃から好成績を期待される重圧を和らげるのが目的。担当した東洋大准教授で臨床心理士の江田香織さん(40)は「何かあったら相談できる、と思ってもらうだけでも大事」と意義を語る。 ユース五輪は原則15~18歳の中高生世代が対象。日本オリンピック委員会(JOC)は江田さんに加え、ハラスメントや暴力からの保護に関する国際オリンピック委員会(IOC)の研修を受けた鈴木和馬さん(33)を専門家として派遣。LINE(ライン)などを通じて常時連絡できる態勢を整えた。 大会中には緊張や不安について相談を受けたという。アスリートは小さい頃から多くの時間を練習に費やす傾向があり、江田さんは「時間やエネルギーをかければかけるほど、自分や周囲の期待が高くなる」と指摘。それだけに望んだ結果が出ないと「何にも価値がない」とショックを受けるケースがあると明かす。