2024年に商号を変えた企業2万2,058社、業歴124年の凸版印刷(株)はTOPPANホールディングス(株)へ
2024年の商号変更は2万2,058社、全体の0.51%
2023年から2024年に、商号変更した企業は全国で2万2,058社だった。TSR企業データベースに登録された約429万社の0.51%を占めた。 地区別では、最多が関東の1万169社(構成比46.1%)で過半数に迫る。次いで、近畿3,640社(同16.5%)、中部2,359社(同10.69%)、九州2,338社(同10.60%)と続く。一方で、最少は北陸の427社(同1.9%)だった。変更社数は、企業数が多いエリアに比例した傾向をみせている。 地区別の全企業に占める商号変更率は、関東と九州が最高の0.54%で並んだ。次いで、北海道と近畿が0.51%、中部と北陸が0.48%で並ぶ。一方、変更率の最低は四国の0.41%で、東北の0.42%が次に低い。
【産業別】社数はサービス業他が最多、変更率では金融・保険業がトップ
産業別で、商号変更の最多は、サービス業他の8,812社(構成比39.9%)で約4割を占めた。次いで、建設業が2,956社(同13.4%)、不動産業2,030社(同9.2%)、小売業1,896社(同8.6%)が続く。一方、最少は、農・林・漁・鉱業の334社(同1.5%)で、運輸業573社(同2.6%)、金融・保険業701社(同3.1%)の順で少ない。 産業別で、全企業に占める商号変更率のトップは、変更企業数が3番目に少ない金融・保険業の0.86%。投資ファンドが運営する特定目的会社(SPC)が多いのが特徴だ。このほか、情報通信業0.76%、運輸業0.63%、農・林・漁・鉱業0.54%の順で続く。 一方、商号変更率の最低は、製造業の0.44%だった。次いで、小売業0.45%、建設業0.46%、卸売業0.47%の順で低い。
業歴50年未満が9割弱を占める
商号を変更した企業のうち、業歴が判明した2万1,867社を対象に分析した。10年未満が9,776社で最も多く、4割超(構成比44.7%)を占めた。次いで、10年以上20年未満4,057社(同18.5%)、20年以上30年未満2,630社(同12.0%)、30年以上40年未満1,708社(同7.8%)、40年以上50年未満1,081社(同4.9%)の順。業歴50年未満が合計1万9,252社(同88.0%)で、約9割を占めた。 全企業に対する変更率は、最高が10年未満の0.84%。10年以上20年未満と20年以上30年未満が0.51%で続く。商号変更は、業歴が長いほど変更しづらいのかもしれない。 一方、業歴100年以上の老舗企業も221社が商号を変更した。1900年創業で世界最大規模の総合印刷会社、凸版印刷(株)は2023年10月、持株会社体制へ移行するタイミングでグローバル経営を念頭に置いた英字表記のTOPPANホールディングス(株)へ変更した。