銅合金鋳物の石川金属機工、4年で売上高3割以上増へ。船舶部品など拡販
銅合金鋳物などを製造・販売する石川金属機工(本社・埼玉県川口市、社長・石川義明氏)は2028年5月期までの4年間で、売上高を24年5月期比で3割以上拡大させたい考えだ。鋳物を用いた船舶部品の販売が拡大する見込み。また減速機や環境インフラ関連製品も堅調な売り上げを見通す。その中で人材に関する取り組みを強化し生産性の向上を図る方針だ。 船舶部品は自社製の銅合金鋳物やグループ会社のテクノスセキグチが手掛ける鉄系鋳物などを生かし、かじの軸受けとなるラダーキャリアやピントルなどを製造・販売する。防衛関連の需要が引き続き高水準で推移すると予測するほか、世界的な物流ニーズの拡大を受け新規開拓した商船向けの販売について伸びを期待する。 減速機については産業機械関連分野に加え造船所や鉄鋼企業など重工関連分野にも販売。更新需要で現在売り上げが伸びており、今後も堅調な販売を見込む。また環境インフラ関連製品では公共投資を背景に大型破砕機などが底堅く推移すると予測。さまざまな製品の販売増などで収益も改善させたい考えだ。 人材面での強化策について石川社長は「人員を増やすとともに、中間管理職の育成などにも力を入れたい」と話す。製造・事務の両部門で一人当たりの生産性を3割程度高める方針。