Shopifyイベント「Editions.dev」に学ぶAIのEコマースへの活用(商品レコメンデーション、カスタマーサポートなど)と課題
AI活用の課題は「AIに全作業を担わせない」「アルゴリズムの透明性と公平性」
ラウンドテーブルでは、「AIそのものが“バズワード”であり、実力以上に注目を集めすぎないよう注意が必要」という意見も多くあがりました。 AIの得意分野として、複雑なロジスティックシステムとのつなぎこみ、初期設定を行うことなどがあり、すでに企業内の実験として成功している事例もあります。しかし「間違いが許されないECサイトの設定において、すべての作業をAIに自動的に実施させることは、まだまだ実用的ではない」という議論が行われ、限られた範囲から段階的に導入することが推奨されました。 また、AIの倫理的側面、特にアルゴリズムの透明性と公平性も重要な課題としてあげられました。 「Editions.dev」の締めくくりに行われたファイヤーサイドチャットで、Shopify CEOのTobias Lütke(トビアス・リュトケ)氏は「私たちの使命は20年前から変わっていません。コマースをすべての人にとってより良いものにすることです」と語りました。AI活用においても、コマースをより良いものにするという姿勢は一貫しています。 「Editions.dev」を通じて、安易にAIを導入するのではなく、企業の特性や顧客ニーズを十分に理解した上で、小さな範囲から検証しながら導入する必要があることの重要性を学びました。 「Editions.dev」の内容の一部は、ShopifyのYouTubeチャンネル「ShopifyDevs」で公開していますので、ぜひチェックしてみてください。 ◇ ◇ ◇ 次回は「『Shopify』のチェックアウト機能の進化」をテーマにお届けします。最新のチェックアウト拡張機能(Checkout Extensibility)や、開発者が注目すべきポイントについて、さらに詳しく探ります。