ビットコイン、30日は下落も9月は2013年以来のパフォーマンスに。だがブレイクアウトは大統領選後か
暗号資産(仮想通貨)市場は30日に下落し、米国市場ではビットコイン(BTC)が6万3000ドルに迫る水準まで下落した。驚くほど素晴らしい9月だったが、残念の終わり方となった。 ビットコインは24時間で3.7%下落したが、イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)は2.8%、1.9%の下落にとどまった。市場指標のCoinDesk 20 Indexに含まれるエックス・アール・ピー(XRP)、カルダノ(ADA)、ポルカドット(DOT)、チェーンリンク(LINK)など主要アルトコインのいくつかは5%超下落した。 暗号資産関連銘柄も大幅安となり、ビットコインマイニング企業のマラソン・デジタル(Marathon Digital、ビットディア(Bitdeer)、Hut 8、クリーンスパーク(CleanSpark)などは5~10%下落。暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbase(コインベース)は約6%下落、取引終了間際にはマイクロストラテジー(MicroStrategy)が約3%下落した。 米国の株式指数はほぼ1日中横ばいで推移した後、取引終了間際に下落。欧州の主要市場は1~2%下落。日経平均株価は自民党総裁選の結果を受け、5%下落した。 米国では、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長が、今後の利下げが9月の0.5%利下げと同様の積極的なものになるとの期待を和らげた。 「今後、経済が予想通りに推移すれば、政策はより中立的なスタンスに徐々に移行していくだろう。我々は、既定のコース上を歩んでいるわけではない」とパウエル議長は述べた。 「リスクは両サイドにあり、我々は会合ごとに決定を続けていく」「全体として、経済は堅調だ。我々は経済を堅調に保つために、我々のツールを活用していくつもりだ」
ビットコイン、本当のブレイクアウトはいつか?
ビットコインは30日に価格が下洛しても、9月をプラスで終える見通し。9月は「弱い月」として知られているが、協定世界時(UTC)10月1日0時の数時間前時点で、ビットコインは9月、約7%上昇。CoinGlassによると、2013年以来最高の9月となった。 9月の好調なリターンは10月に好影響をもたらす可能性がある。過去、9月の好調な推移は、10月にはさらに上昇している。10月はビットコインにとって歴史的に最も好調な月の1つであり、2013年以来、11回中9回で上昇を記録していることから、「Uptober(上昇の10月)」という愛称がある。 しかし、投資運用会社バイトツリー(ByteTree)の創業者、チャーリー・モリス(Charlie Morris)氏は、10月はより上昇するとの期待が膨らんでいるが、期待が裏切られる可能性があると考えている。 「逆張り派は常に、人気が高まり過ぎたアイデアには慎重になる。なぜなら、人気があるということは、イベントの前にすでに資金が投資されていることを意味する」とモリス氏は30日のレポートで述べている。 同氏のレポートはさらに、ビットコイン価格は史上最高値を更新する前に、半減期後に概ね6カ月は調整局面となっており、現在の価格動向もそのパターンに沿っていると指摘。今年の半減期は4月19日だったため、このパターンが継続するならば、10月末には史上最高値更新のブレイクアウトが起こる可能性がある。 しかし、暗号資産マーケットメーカーのウィンターミュート(Wintermute)の店頭取引(OTC)トレーダー、ジェイク・オストロフスキス(Jake Ostrovskis)氏によると、オプショントレーダーは、より大きな上昇相場は11月の米大統領選後になり、今後の数週間はさらなる弱含みを予測している。 「スポット価格が6万5000ドルを下回っているため、ボラティリティ・サーフェイスは、市場がプットよりもコールを好むようになる10月下旬から11月まで、下方バイアスを示している」と同氏は述べた。 「現在のポジショニングは、選挙後の上昇を支持していることを示している」 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:9月30日のビットコイン価格(CoinDesk)|原文:Bitcoin Ends Historic September With a Dip, but Breakout May Not Come Before U.S. Election
CoinDesk Japan 編集部