GENKING. が救急車で緊急搬送「線維筋痛症」の疑いか、症状・原因を医師が解説
維筋痛症の診断方法は?
編集部: 線維筋痛症の診断方法を教えてください。 工藤先生: はっきりとした原因がわかっていない病気のため、線維筋痛症と診断するのは難しいとされています。しかし診断する方法としては下記の3つが挙げられます。 ・全身のいずれかや広い範囲に疼痛が感じられる ・疼痛が3か月以上続いている ・指定された基準箇所を触ると痛みがある このような診断材料で医師が問診や触診を行い診断をします。この場合の指定された基準箇所というのは全身に18か所あり、首・肩・手足などがチェック箇所です。 主に疼痛に焦点を置いた診断になりますが、倦怠感や睡眠障害など他の症状がみられる場合は問診の際に医師に伝えましょう。 編集部: 具体的にはどのような検査を行うのでしょうか? 工藤先生: 線維筋痛症の症状がみられる場合は問診や触診を行い、まずは他の病気を疑う検査をしていきます。 ・血液検査 ・尿検査 ・レントゲン写真・CT・MRI撮影 ・エコー診断 ・心電図 ・脳波検査 これらの検査を行っても異常がみられない場合、線維筋痛症の可能性があるという診断になるのです。どこにも異常がみられず原因不明という点が線維筋痛症の特徴であり、さまざまな検査を行うことになります。 いわば消去法のような形で、検査結果に異常がないため線維筋痛症と診断されるケースも多いです。 編集部: 線維筋痛症を早期発見するポイントを教えてください。 工藤先生: 疼痛が3か月以上続くと線維筋痛症の疑いがあるため、早期発見のポイントとしては慢性的な疼痛が続くようなら早めに病院を受診するほかありません。 激痛が長期的に続いて治まらないという場合は病院を受診する人が多いですが、違和感がある・倦怠感が続く程度であれば放置してしまう人も少なくないです。そのうち治っていくだろうと放置せず、少しでも異常を感じた場合は早めに病院を受診しましょう。 全身が痛く何科を受診すればよいのか悩んでしまう人もみえますが、基本的にまずは内科を受診するとよいでしょう。線維筋痛症はうつ病などの精神的な疾患と併発することも多いため、心療内科や神経内科の受診も検討してください。