小泉純一郎元首相がトモダチ基金創設で会見(全文1)被ばく米兵救済のため
政府は何もできず 治療費に役立てられるよう7月5日に支援基金を立ち上げた
しかし、医者でない私が言うのもなんですけどね、断定できないにしても、頑健な兵士がこれほどの被害を浴びて、鼻血とか下血が出て、しかもレントゲンを撮ると内部に腫瘍ができてるとか言われている状況。これを見ればね、だいたい、これは放射能による被害だっていうのは分かりますよ、常識で。 そこで、政府は何もできないんだけども、じかに聞いた私としては何か自分にできることをやらなきゃいかんと思ったから、そうだなと。民間でやる、今、一番苦しんでる人にできたのは、なにがしかの治療に役立ててくれるような基金を立ち上げて、わずかでも感謝の気持ちを表さなきゃいかんなと思って、この「トモダチ作戦被害者支援金」を立ち上げたんです。私は政府の人間じゃありませんから、もう一民間人ですから、そんな資金もないし、できるだけ多くの国民にこの実情を分かってもらって、少しでも寄付してもらえればいいなと思って、7月5日にこの支援金を立ち上げました。 まあ、200~300万円じゃ笑われちゃいますからね。なんとか1億円を集めて、ミリオンダラーは集めてね、それを今後の治療かなんかに役立ててもらえばなと思って今、吉原さんとかと協力しながら募金活動を始めております。それでも足りないことは分かってますけども、感謝の気持ちだけでも。日本人が感謝をしてるんだと、帰ったときはトモダチ作戦、ありがとう、日本国民が本当に称賛の声でしたね。トモダチ作戦に参加してくれた米軍の兵士たちに。政府も称賛の声を上げて、ありがとう、ありがとう、感謝の念を伝えてましたよ。しかし実際、実情を聞いてね、ああ、何もしてない、これはまずいなと思って、そのような基金を立ち上げたわけです。だらだら長く続けるわけにはいかないです、政府でもないし。ただ気持ちだけでも少し形に示そうかなと思ってこの基金を。来年の3月31日までに1億円ぐらい集めて、お見舞い金として渡そうかなと思って今、その活動を進めています。 で、私のこの記者会見をテレビで見て、感銘を受けたと言って、いち早く協力してくれたある有名な人がいます。その人は建築家の安藤忠雄さんです。安藤忠雄さんから連絡があってね、あ、小泉さん、協力するよと自分も。1000万ぐらい寄付しようかって言うんですよ。いや、1人でね、そんな出せんのかって言うと、いやいや、安藤さんいわく、俺が1人で出すんじゃないよと。1万円で1000人集める。1万円の会費を取って、1000人の講演会を開く。小泉さん来てくれれば、1000人集めるから。1万人が1000人だと1000万円じゃねえかと。なるほどなと。しかし、1万円お金を出してね、私の話を聞いてくれる人なんか1000人もいないよって言ったら、いやいや、俺、集めてみせる、大阪で。 さる8月18日、大阪で、その日本を考える会で、小泉が講演するというチラシを作ってね。会費、入場料1万円。これは全部トモダチ作戦に寄付しますというチラシを作ってくれたんです。それでも行く前もだいたい、券はね、1000枚買ってくれる人がいたとしても、10枚、20枚買ってくれる人もいるでしょう。しかし実際に1000人、その会場に来てくれんのか心配しな、でも実際、会場、当日、1000人の椅子が足りないっていうんですよ。椅子が足りないからって300足した。1300人。1300ぐらい集まっちゃったんです。大したもんだなと。こういう人はいないだろうと、安藤さんみたいに思ったら最近、安藤さんの話を聞いたと。東京でやりたいっていう人が出てきまして、なるほど、そのチラシを参考にしたいから教えてくれ。ありがたいなと思ってます。 今、だいたい4000万近くそういう基金が集まりましたから、なんとか来年までには1億円、達成しようと思って頑張ってます。トモダチ作戦についてはこんなところで。あ、そうそう、額は難しいね。400万と4000万は違うから。 複数:(笑) 【連載】小泉純一郎元首相がトモダチ基金創設で会見 全文2へ続く