新国立競技場をデザイン 建築家の隈研吾氏が会見(全文2)
2回目のコンペでチャンスがあれば応募したいと思っていた
司会:(英語) 記者2:インドネシアの記者なんですけども。(英語) 隈:木は国産材を使うというふうにコンペでわれわれは提案いたしました。国産の杉を先ほどのイーブスのところ、ソフィットのところに杉を使って、屋根の部分には唐松を使うというふうに国産材を提案いたしました。それは、なるべく木を使う場合も、輸送距離が短いと、その輸送のときのCO2の排出も抑えることができるので、木を使うことによって環境に対していい効果を及ぼすためには、なるべく近い木を使うというのがいいので、それも1つの理由です。 それから木の処理の仕方は、私、ここ20年ぐらい、もう木をなるべくどのプロジェクトに木を使いたい、も使いたいっていうふうにいろいろ研究を自分でもしてきましたので、木の処理、どういうふうな処理をしたら一番長持ちして、メンテナンスコストが掛からないかということはいろいろ経験を積んできたので、そういうものを生かして、それからこのチームのノウハウを生かしてそういうメンテナンスが掛からない、このメンテナンスコスト、これから非常に重要ですので、そういう木の処理の仕方をやりたいと思います。 司会:(英語) ブルームバーグ:(英語) 隈:最初のコンペのときは、コンペの参加の条件っていうのが非常に厳しかったです。すごい有名な賞を、プリツカー賞とかAIAゴールドメダルとか、そういう賞をもらってないと応募できないんで、私はそのときもらっていなかったんで、僕はお呼びじゃないなと思ったので最初のコンペには出しませんでした。 それで、まあ近くに住んでいたので、いろいろなコンペでいろいろ話題になってきたのに関しては関心がありました。これはやっぱし、すごく日本にとっても重要なプロジェクトだから、チャンス、2回目のコンペになるって聞いたときに、チャンスがあれば応募したいなっていうふうに思ったんですが、そのときに大成建設さんから声が掛かって一緒のチームのメンバーに加わってくれって言ったんで、実は正直びっくりしました。 普通は、こういう大きなプロジェクトは大きい設計事務所と大きい建設会社がチームでやるのが普通なので、私なんかにお声が掛かるとは思っていなかったので、大成建設さんから声が掛かって実はすごくびっくりしましたが、私はすごいこれは名誉なことだと思って全力を尽くして頑張ろうと思ったわけです。