調査で判明、絶好調タイミー(Timee)の「スキマバイト」と相性抜群の“謎の年齢層”
スポットワーク仲介最大手のタイミー(Timee)が、2024年12月12日に発表した決算の好調さを受け、株価が大幅に上昇した。同社は、短期や単発など、スポットで働きたい人と、人手が足りない企業をマッチングさせるサービスを提供している。スキマ時間を使った労働を可能にすることから、これまで働きたくても働けない事情を抱えていた人たちの労働市場への参加を促す形となっている。そんなタイミ―利用者の年齢層を見ていくと、意外な事実が判明した。 【詳細な図や写真】タイミー利用者の年齢層は「40代が24%、50代が21%、60代以上が5%」(Photo/Shutterstock.com)
「スポットワーク」は社会にプラス?マイナスか?
タイミーの最大の強みはサービスの柔軟性だ。利用者は自分のスケジュールや能力に合わせて仕事を選ぶことができる。この仕組みは、仕事と生活のバランスを重視する現代の価値観に合っている。最近の研究(「ギグ・エコノミーが労働力と経済回復力に与える影響」2024年)でも、多くの人にとってこの柔軟性が非常に魅力的であることが分かっている。 この研究では、スポットワーク(英語圏では「ギグ・エコノミー」と呼ぶことが多い)が新しい可能性を人々に提供していると述べられている。さらに自分で働く時間や場所を選べる自由があり、副収入を得たい人や、本業以外のスキルを生かしたい人にとって理想的な働き方だとも指摘されている。特に主婦や学生、引退後の高齢者のようなフルタイムで働くことが難しい人々にとって重要な選択肢となっているようだ。 経済的な観点からは、スポットワークは労働市場を柔軟にし、経済の変化に対応しやすくする役割を果たしていることが指摘されている。企業は必要なときに必要な人材を迅速に確保できるため、効率よく運営できる。この仕組みによって経済全体の生産性が上がり、市場の変化にも強い体制がつくられている。 ただし、この働き方には課題もあると論文は警告する。たとえば、伝統的な雇用と違い、健康保険や年金といった福利厚生がない。また、収入が安定しにくく、搾取される可能性も指摘されている。 しかし、筆者は、こうした欠点を超えて、起業して資金に困っている人や、役者やお笑い芸人を目指して定期的な仕事が難しい若者にとっては、非常に便利なサービスだと考えている。筆者も20代の頃は仕事に就いては辞め、就いては辞め、というような人生のふらつきがあったものだが、タイミーがあの頃あったなら間違いなく使っていただろう。