染谷将太「ほかの業界の仕事をしていることが想像できない」役者になりたいと思ったきっかけの作品
7歳で子役として活動を始め、9歳のときに『STACY』で映画初出演。以降、『みんな!エスパーだよ!』や『聖☆おにいさん』などのギャグマンガに登場するキャラクターから、空海や織田信長といった歴史上の人物、はたまたヘタレ役と、変幻自在の演技で魅了する俳優・染谷将太(32)。映画の見方や芝居に対する意識が変わったという出演作との出会いや、さまざまな役を演じることへの思い、いつか演じてみたい役どころなどを聞いた。【第1回/全4回】 ■【画像】射抜くような視線がカッコいい!染谷将太さんのポートレート■ 俳優の枠に留まらず、自主制作短編映画『シミラー バット ディファレント』(13)の監督・脚本を務めるなど、幅広く活躍している染谷将太(32)さん。早い段階で映画の道に進むと決めた染谷さんだが、その志に迷いはなかったのだろうか? 自身にとって「CHANGE(変化・転機)」となったことを聞いた。 ――これまでを振り返ってみて、転機や変化となった出来事を教えてください。 「たくさんあるといえばあるのですが、仕事のことでいうと、13歳の時に 『14歳』(2007年製作)という映画に出演させていただいたことです。その現場が、自分にとってのひとつの転機になったと思います。 元々映画は好きでしたが、『14歳』に出たことで、自分の中での映画の見方や、作品への携わり方みたいなものへの意識が変わって、今まで触れたことがないような感覚を知ることができました。この作品との出会いが自分の世界を広げてくれたし、そこで初めて“このまま役者を職業にできたら幸せだな”と思ったタイミングだったかもしれないです」 ――そこから、ご自身の変化を実感するようなエピソードはありますか? 「その時から、割と映画をジャンルレスで見るようになりましたね。そのおかげで、自分がお芝居する世界観というのも僕の中ですごく広がっていったと思います」
染谷さんが映画好きになったきっかけのアクション俳優
――映画好きになったきっかけのひとつが、ジャッキー・チェンだそうですね。昔からジャッキーが好きで憧れの方だそうですが、もし今、共演できるとしたらどんなジャンルの作品で、どんな役どころを想像しますか? 「今だったら、警察の上司と後輩として一緒に戦いたいかな。子供の頃に初めてジャッキーの出演作を見た時、言葉がわからなくても字幕が読めなくても、映像だけで誰でも楽しめるところに感動しました。本当に面白くてかっこよくて、もう目が離せなかったです。しかも、そういった作品を何作も作り続けているという生き様もかっこいいですし、すごいなと思います」 ――高校時代には、仲野太賀さんと一緒に映画を自主製作されていたそうですが、早い頃から、自分の進む道を決めていらっしゃったのだなと感じます。その志がブレることや、迷い、不安があったことはありませんでしたか? 「中学を卒業するあたりからは、将来に対する思いがブレることはなかったと思います。僕の場合、入学した高校が役者を志す人たちが行くような学校でしたし、そこでもう進路を決めたところもありました。 その時はまだ、将来職業として役者をやっていけるのかは分からなかったけど、同じ高校に太賀もいたし、とりあえずやれることをやる、という気持ちしかなかったですね。他にできることもなかったので、それしか見えていなかったのかもしれないです」