アキュラ、モントレーでHRC USのエンジニアたちが開発したインテグラ・タイプS HRCプロトタイプを公開
8月16日、アキュラはアメリカのカリフォルニア州で開催されているモントレー・カー・ウイークに向け、ストリート/トラック向けのアキュラ・インテグラ・タイプS HRCプロトタイプを公開した。ホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC US)のエンジニアたちが開発を手がけた。 【フロント、リヤ、サイドに入れられるアルミ製HRCバッジ】 ホンダの名クーペの名を冠したインテグラは、2022年に北米で登場。2023年にはホットバージョンであるタイプSがデビューしていたが、さらにそのパフォーマンスをサーキットレベルまで引き上げたのが、今回モントレー・カー・ウイークで公開されたインテグラ・タイプS HRCプロトタイプだ。 このプロトタイプは、HRC USのレースエンジニアたち知識を活用したモデルで、「HRCパフォーマンスパーツの新しいラインの可能性を披露」するものだという。空力では、TCアメリカに出場するインテグラ・タイプS TCXの空力開発から得られた知見を活用。ダウンフォースを増やし、高速安定性を向上させている。大型のフロントスプリッターや冷却ダクトを備えたフロントフェイス、大型のボンネットベント、サイドスプリッター、角度調整が可能なカーボン製リヤウイングなどを備える。 また外観では、第2世代のNSXで使用されたインディイエローパール塗装が施され、グリル、フロントフェンダー、デッキリッドにアルミ製のHRCバッジが施される。また軽量化のため、ボンネットやリヤドアのパネル、レカロ製バケットシートなどにカーボン素材を使用。リヤシートは取り払われ、サーキットにスペアホイールとタイヤを運ぶことができるように設計された。 パワートレーンでは、インテグラ・タイプS TCX向けに開発されたノウハウが活かされ、2リッターVTECターボの出力、応答性、冷却性能を向上させた。ハンドリングもリヤアンチロールバー、トラック対応のローダウンサスペンションにより最適化された。タイヤはサーキット対応のピレリ・Pゼロ・トロフェオRを装着。ブレーキ強化やXブレースの補強によるシャシー剛性の強化など、さまざまなチューンが施された。 「HRCパフォーマンスパーツは、ドライビングエクスペリエンスを高めるためにHRCのレースエンジニアリングの技術を使いたいという、アキュラとホンダの愛好家との繋がりを構築するためのエキサイティングなコンセプトだ」というのは、HRC USのバイス・プレジデントを務めるジョン・イケダ。 「アキュラ・インテグラ・タイプS HRCプロトタイプは、すべての仕様がパフォーマンスを示している。すべてが機能的で、パフォーマンスに寄与しないものはクルマに搭載されていないんだ」 [オートスポーツweb 2024年08月16日]