じつは「お役所流」で文章のクオリティは確実に上がる…「わかりやすく書く」ための「13のチェックリスト」
メール、企画書、レポート、SNSなど、ビジネスパーソンにとって「文章力」は必須ともいえる能力。元国税専門官で、現在はフリーランスライターとして活躍する小林義崇氏によれば、文章を書くためには、国や公共団体が出す文書や法令のために用いられる「公用文」が参考になるという。 【マンガ】「文章で気を使いすぎる人」あるある(by山田全自動) 著書『新しいフリーランスの歩き方』も話題の小林氏が、文章のクオリティを高めてくれる「13のチェックリスト」を、公用文マニュアルから紹介する。
一般的なライティングでも役に立つ
文法的な誤りも、文章を書くときには気をつけたいところです。 公用文マニュアルの解説には、「文の書き方」として13項目の文法上の注意点が挙げられています。これらはすべて一般的なライティングでも役に立つものなので、順番に見ていきましょう。 (1) 一文を短くする 文章が長くなると、読みにくい文章になります。そして、文法の誤りが起きるリスクが高まります。もし長くなってしまった場合は、どこかで切断して接続詞でつなぐことを考えてみましょう。一文あたりおおむね50文字以内を目安にするとよいです。 【例】 彼は朝早く起きて、ジョギングをして、朝食を食べてから仕事に行きましたが、途中で忘れ物に気がついて引き返したので、会社に遅刻してしまいました。 ↓ 彼は朝早く起きてジョギングをしました。その後、朝食を食べて仕事に行く途中、忘れ物に気がつきました。家に引き返したので、会社に遅刻してしまいました。 (2) 一文の論点は、ひとつにする ひとつの文章に複数の論点が含まれていると読みにくくなるので、分割して整理します。ひとつの文章に主語が複数ある場合も、文章を分割することで読みやすくなります。 【例】 当社の売上は前年比200%の伸びを見せており、新製品の売れ行きが順調だ。 ↓ 当社の売上は前年比200%の伸びを見せた。この要因のひとつに、新製品の売れ行きが順調なことが挙げられる。 (3) 3つ以上の情報を並べるときには、箇条書きを利用する 文章中で3つ以上の情報を列挙するときは、箇条書きにするとわかりやすくなります。もし項目の重要度に差があるなら、重要なものを先にもってくるのが望ましいです。 【例】 旅行の前に、飛行機のチケットの手配、パスポートの確認、ホテルの予約、現地の観光地のリサーチが必要です。 ↓ 旅行の前に、以下の準備が必要です。 ・パスポートの確認 ・ホテルの予約 ・飛行機のチケットの手配 ・現地の観光地のリサーチ