じつは「お役所流」で文章のクオリティは確実に上がる…「わかりやすく書く」ための「13のチェックリスト」
まだある見落としがちな重要ポイント
(12) 言葉の係り方によって複数の意味に取れることがないようにする 説明する言葉が、どの言葉に対応しているのか曖昧にならないようにします。句読点で文章を分けることで、言葉の対応関係がわかりやすくなります。 【例】 彼は外に出て走る少年を見かけた。 ↓ 彼は外に出て、走る少年を見かけた。 または、 彼は、外に出て走る少年を見かけた。 (13) 読点のつけ方によって意味が変わる場合があることに注意する 読点(、)を打つ場所によって、文の意味が変わることがあります。自分が意図したように読み手に伝わるよう、読点の位置を考えてください。 【例】 我が社は、データを活用して、AIビジネスを行う企業に投資を行う。 ↓ 我が社はデータを活用して、AIビジネスを行う企業に投資を行う。 または、 我が社は、データを活用してAIビジネスを行う企業に投資を行う。 以上、公用文マニュアルに掲載されている13の注意点を解説しました。 この中で最初に押さえておきたいのが、「一文を短くする」というものです。実は一文を短くすれば自動的に解決できるものがほとんどです。 一文が長くなると、言葉の修飾関係が複雑になったり、主語がわかりにくくなったり、さまざまな問題が起きがちです。まずは一文を短くすることを意識してライティングをすれば、文章のクオリティが上がることうけあいです。 僕は、文法の誤りをチェックする際にソフトウェアの力も借りています。MicrosoftのWordには校正機能があり、助詞の重複や誤字などをある程度チェックすることができます。
小林 義崇(フリーランスライター、Y-MARK合同会社代表)