海外フーディー絶賛の寿司屋が西麻布にあった! 名店で修業した実力派が握る渾身の一貫に悶絶!
欧米人フーディーがひっきりなしに訪れるのは食べログ3.01の寿司屋!
西麻布交差点から数十メートル歩いた新しいビルの4Fにオープンした「鮨 こうりん」。扉を開けると喧騒の中にあるとは思えないほど穏やかで温かな空気感が漂う空間が広がります。
店に入ると目に飛び込んでくるのは国内最高峰と言われる天然木曽檜の一枚板カウンター。
イタリアの特定地方のみで産出される「ブルガストーン」と左官職人が仕上げた壁に、下り天井や建具には金沢の伝統組子細工をあしらい、椅子は「カッシーナ」と、シンプルな造りながらとてもラグジュアリー。
半個室も設け、グループやビジネスシーンにも対応。空いていればウエイティングバーに変わることもあるそう。組子細工で仕切った空間は閉塞感がなく落ち着きがあります。
親方の香林正智さんは大学卒業後、23歳で寿司の世界に入りました。江東区で寿司屋を営んでいた父親のすすめで外苑前「海味」で修業。故長野充靖さんの薫陶を受けた後、西麻布「寿司勇」で13年間勤めあげ40歳を機に独立、自身の名を冠した「鮨 こうりん」をオープンしました。
修業先のオマージュを感じるつまみと握り
つまみが数種類供された後に握りとなり、握りの合間にもつまみを挟む「おまかせコース」27,500円~には、修業先の親方へのオマージュを感じさせます。
こちらは寿司屋の定番のつまみ、煮蛸。通常ならそのまま炊くところですが、香林さんは初めにバラして冷凍し、繊維を壊します。それから番茶で煮て、最後に出汁と醤油で味を含ませると、シコシコとやわらかさが共存した独特の食感に仕上がります。これはたまりません!
長野親方から受け継いだのは鰆を松前漬けにした握り。切り付けして3~4分ほどタレに漬けた鰆は、熟成したようなねっとり感が楽しめます。京都の特別栽培米「コシヒカリ」に、米酢と少量の赤酢に甜菜糖と塩を加えた独自の配合酢を使用した酢飯は粒が主張しながらもタネと一体となってほどけます。
「寿司勇」譲りのかいわれ大根の握りは、香林さんのシグネチャーとも言えるほど人気の一貫となりました。厚めの昆布を濡らして塩を振り、かいわれ大根を並べて上から塩を振り別の昆布で挟み重石をのせて3日ほどおきます。ほんのりピリ辛で口直しにもぴったり! つまみで食べたいと言われることも多いそう。これはお代わり必須です。