もう校舎はないけれど「よみがえる記憶」50年前に小学生が埋めたタイムカプセルを開封
KKT熊本県民テレビ
今から50年前、当時の小学生が埋めたタイムカプセルが23日、熊本県の山江村と天草市でそれぞれ開封されました。半世紀ぶりに開封されたカプセルの中から出てきたものは?
山江村体育館に集まったのは、今から50年前、村の山田小学校に通っていた当時の児童や先生です。1874年に創立され、今年150周年を迎えた山田小学校。
山田小学校のタイムカプセルは1974年、開校100周年記念行事として、50年後に開ける前提で学校に建てられたモニュメントの中に入れられました。その翌年の1975年、山田小学校の校舎が移転し、埋めた場所には記念碑が建てられていました。 それから50年。この日、約束通りにタイムカプセルの開封式が行われたのです。集まったのは当時の小学生たち。93歳になった当時の先生も来てくれました。
モニュメントから取り出されたのは直径50センチ、高さ50センチの漬物桶3個のタイムカプセル。いよいよ開ける時がきました。 「それでは開封します。せーの!」 出てきたのは、当時の写真や教科書のほか、絵や版画など作品の数々。参加した人たちも、当時の記憶がよみがえります。 ■当時の児童女性 「あーこれ!これ私だ!これ私の1年生の時の絵だ!こんなに下手だったかな?」 中には、開封の日に飲もうとたくさんのお酒も。
■創立150周年記念実行委員会 吉川浩さん 「まさかこんなにきれいな状態で出てくるとは思わなかった。みんなに喜んでもらって良かったですよ待ったかいがありました」
天草市牛深港から5キロほど沖合にある大島。以前は400人ほどが暮らしていましたが、1974年12月、住民が集団移転して、今は無人島です。
移転に伴い閉校した旧大島小中学校。卒業生たちが藪の中を10分ほど進むと、校門だけが残っていました。その傍らには記念碑。タイムカプセルは集団移転前、その記念碑の下に埋めていました。バールを使って記念碑を動かすと…。 「お~でてきた!残っていたなあ!」