乱高下続くビットコイン、投資家の「不安と期待」が交差
リスク志向の後退
「ビットコインの価格は常に変動しており、年末年始にかけての明確なパターンはない。新年に価格が上がる場合もあれば下がる場合もある。歴史的に見てもビットコインは、クリスマスや新年にかけて常に混在した動きを示してきた」と、トレダノは付け加え、来年1月20日のトランプ次期米大統領の就任が暗号資産市場にとって重要な日になると指摘した。 ■リスク志向の後退 英国の大手投資プラットフォーム、AJベルのアナリストであるダニー・ヒューソンは「FRBのコメントは、市場への警告だ」と指摘した。 「現状のインフレは根強く、減税と関税がリフレーション(通貨再膨張)の引き金となる可能性がある中でリスク志向が後退している。トランプ2.0は未知数であり、状況が悪化した場合に過度なリスクを取ることを避けたいと誰もが考えている」と彼は述べている。 一方、ビットコインと暗号資産のマーケットウォッチャーは、今後さらにボラティリティが高まる可能性を警告している。 「イーサリアムとビットコインのボラティリティは、2025年の初頭にかけて上昇すると予想される」と分散型金融(DeFi)プロトコルDeriveの創設者であるニック・フォースターはコメントした。ただし彼は、「2025年を通じてビットコインと暗号資産市場全体は回復すると予想している」とも付け加えた。 「当社は、機関投資家のファンドや富裕層がより長期の満期を持つオプションに移行していることを把握している。これらの人々は、9月以降のオプションを設定しており、2025年の見通しを前向きに捉えている。この変化は、Derive.xyzのデータで、コールオプションの未決済建玉がプットを大幅に上回っていることからも明らかで、市場の強い楽観的見方を示している」と、フォースターは分析した。
Billy Bambrough