夏場の体臭注意! 「ワキガ」の治療や臭いの緩和策とは?【セルフチェック法も解説】
ワキガの治し方
Q.ワキガは自分でも治せますか? ワキガの臭いが気になることで、自分でも治したいと考えている方は多いでしょう。しかし、自分で治すことはほぼ不可能です。塗り薬や飲み薬などで汗の分泌を抑えることはできますが、あくまで臭いが発生しないようにする予防や臭いが出てきたときの対処法です。 アポクリン腺の数や大きさなどは、自分ではコントロールできません。ワキガを完全に治すためにはアポクリン腺を完全に取り除くか、あるいは汗腺を切除する必要があるため、専門の医療機関で治療する必要があります。 Q.病院は何科を選べばよいですか? ワキガの受診・治療を進めるためには、次のような診療科目を選びましょう。 ・皮膚科 ・形成外科 ・美容外科 皮膚科では、消毒作用のある薬などを使用して治療を進められます。形成外科や美容外科では、アポクリン腺の切除など手術も踏まえて治療を進めることができます。 Q.病院での治療方法を教えてください。 病院での治療方法としては、次のようなものが代表的です。 ・ボツリヌス製剤の注射 ・手術 ボツリヌス製剤の注射は、アポクリン腺の汗には作用しませんが、エクリン腺の汗の量を抑える作用があります。そのため、拡散を防止してワキガの症状を和らげることを期待できます。 手術は、アポクリン腺の切除です。脇の下を切ることで、物理的にアポクリン腺を取り除きます。しかし、切除したように見えても、アポクリン腺が残っている可能性があります。また、手術後に増殖する可能性もあるため完治するとは限りません。
ワキガの予防法・対処法
Q.ワキガは予防できますか? ワキガの予防としては、清潔に保つことや定期的に脇毛を剃ることです。清潔に保つためには、毎日の入浴や汗をかいた後の拭き取り、制汗剤などを用いて定期的に殺菌や汗を抑えるようにするなどの方法があります。 脇の汗は気づかないうちにかいており、臭いを発しているケースもあります。そのため、こまめに清潔にすることが大切です。また、脇毛を剃ることで、蒸れにくく雑菌が繁殖しにくい環境にすることができます。 しかし、毛を剃ることで肌を痛める可能性もあるため、注意しながら処理することが必要です。 Q.ワキガになったときの対処方法を知りたいです。 具体的な対処方法としては、次のようなものです。 ・消毒用エタノールによる殺菌 ・制汗剤の使用 消毒用エタノールを用いることで、脇の皮膚にいる菌を殺菌することができます。先述したように、アポクリン腺の汗が皮膚表面に作用して臭いとなる菌を発生させているため、殺菌することで臭いを和らげることができます。 また、制汗剤の使用も効果を得られるでしょう。汗を抑制する成分が含まれているため、アポクリン腺の働きを下げる効果に期待できます。殺菌作用をもつ制汗剤であれば、殺菌効果も同時に期待でき、より和らげることができるでしょう。 しかし、これらの治療は永続的な効果はありません。臭いが軽減したとしても、一過性であるため注意が必要です。 Q.最後に、読者へメッセージをお願いします。 ワキガは、強い臭いを発生させる病気であるため非常に大きな問題です。周囲への臭いが気になってしまって、周りと距離を作ってしまうケースもあるでしょう。そのため、できるだけ臭いが出ないように完治させたいと考えている方も多いです。 しかし、予防や対処法はありますが、完治させようとすると手術などが必要となります。また、手術を行ったとしても必ず完治するわけではなく、再びアポクリン腺が増えてしまい再発する可能性があります。 これらの可能性を正しく理解して、治療を進める必要があるでしょう。症状の程度や治療方法を具体的に理解するためにも、専門の医療機関へ相談し治療を進めましょう。