シルバーゲート銀、約100億円でSECなど規制当局と和解
提訴の内容
「2022年11月までの数回の機会において、レーン氏とフレイアー氏、そして彼らを通じてSCCは、シルバーゲート銀行のBSA/AMLコンプライアンスプログラムに重大な欠陥があることを知った。さらに、サンフランシスコ連邦準備銀行(FRBSF)を通じたFRBによるシルバーゲートに対する複数の調査結果を通じて、レーン氏とフレイアー氏は同行のBSA/AMLコンプライアンスプログラムに重大な欠陥があることを知っていたはずだ」と訴状には記されている。 さらにSECは訴状の中で、シルバーゲートが主要顧客で、2022年11月に破産を申請したFTXによる約90億ドル相当の不審な送金を検知できなかったと主張した。 「2021年と2022年のほとんどの期間、同行はその主要商品である『シルバーゲート取引所ネットワーク:SEN』の適切な自動監視を行っていなかった。SENは、同行の暗号資産関連顧客間で資金を移動させるための重要なメカニズムであり、暗号資産関連顧客を惹きつけるように設計されていた。しかし、同行はSENで発生した約1兆ドルの銀行取引について、不審な動きがないかを適切に、あるいは自動的に監視することを怠った」(訴状) シルバーゲートのチームは、政府の調査官からその取り組みが不十分であるとの連絡を受けたが、それでも四半期報告書や年次報告書(「10-Q」および「10-K」フォーム)ではリスク要因がなかったと主張したとされる。 2021年に提出された四半期報告書では、一部の暗号資産顧客のために銀行が「高まったリスク」に直面していることは「認めていた」が、銀行秘密保護法のコンプライアンスに関連する具体的な欠陥を幹部が認識していたことは公表していなかった。 シルバーゲートの広報担当者はCoinDeskに対し、今回の和解は同銀行が現在進めている清算に向けたプロセスの一環であるとして、次のように述べた。 「2023年3月上旬、シルバーゲートは政府の支援を受けずに自主的に清算するという責任ある決断を下した。2023年11月時点で、すべての預金は顧客に返済され、シルバーゲートはその後すぐに業務を停止した。本日発表された和解は、シルバーゲートの銀行認可の返上を促進し、同行が引き続き秩序ある清算を行う一環であり、FRB、DFPI、SECによる調査を成功裏に終結させるものだ」