【退職代行は“正義”なのか?】若者の働き方に飛び交う「やさしさ」、本当に自分のためとなる選択とは
いつまでも“今”が続くわけではない
さらに、時代や状況が変化すれば真っ先に淘汰されるリスクもある。 たとえば氷河期世代が子どもの頃、一部の企業は内定者を繋ぎ止めるため海外旅行にまで連れていくほど厚遇したと聞く。それからたった数年後、自分たちの順番が来た時に何が起きたかは既に記した通りだ。今の恵まれた環境がいつまでも続く保証は無い。 逆に、たとえば筆者にとっては陽射し無き過酷な環境であった過去も、当時は全く想像すら出来なかったきっかけで大きく変わった。 人生には必ず浮き沈みがある。長く生きるほどさまざまなことがある。「人間万事塞翁が馬」とは、良く言ったものである。 偉そうなことを言える立場ではないが、憂鬱になりがちなこの季節、どうか目先のことに囚われ過ぎて未来を過度に楽観せず、同時に絶望もせず、どなた様にも幸せに長生きしてほしいと願う次第ではある。
林 智裕