学校給食の9割が「瓶牛乳」“最後の砦”信州でも…老舗メーカーが瓶から紙パックへ 瓶の値上がり、機械の老朽化 惜しむ声相次ぐ「さみしい」「ありがとう」
勤続25年の倉科八寿子さん。製造ラインの切り替えを機に退職することになりました。 退職する・倉科八寿子さん(69): 「さみしいっていう気持ちですよね。もう機械も限界で、きょうまでどうか持ってくれと。無事終わってやれやれ」
準備を進めてきた、娘で社員の愛さんはー 松田乳業・松田愛さん: 「まつだくん流れてるの見てたらジーンときました。心を込めて掃除してくれるので、きょうのきょうまで動いてくれて、工場の方にも感謝です」
そして、ついにー 退職する・倉科八寿子さん(69): 「終わりました」 松田邦正社長: 「おつかれさまでした!」 「最後に、お神酒の代わりに」 フル稼働してきた機械を牛乳で清めます。 機械に声かけ: 「長い間、おつかれさま。長い間、よく動いでくれたね」 瓶の製造ラインはこの日のうちに撤去されました。
新たなパッケージはこちら。 「まつだくん」は大きくなり、太陽などの背景もプラスされました。反対側は、これまで登場機会が少なかったガールフレンド「モモちゃん」です。 松田邦正社長: 「『まつだくん』を思いっきり目立つように。お子さん受けするような、スーパーの棚に並んでたら、あれが欲しいって言ってもらえるようなパッケージを狙って」 85度の低温で時間をかけて殺菌していることや、まろやかな口当たりになっていることをパッケージでもPR。 エコに配慮して、ストローレスにし、直接飲める飲み口にしました。
人気のコーヒー牛乳は「おいしいかふぇおれ」という名に改め、こちらもポップなパッケージになりました。
■無事、製造も「ミス」発覚
紙パック牛乳が無事、製造できることを確認。しかし、痛恨のミスが…。 松田邦正社長: 「残念なことに、『まつだんくん』が裏面にきちゃったの」 正面に印字されるはずの「消費期限」が「まつだくん」側ではなく、「モモちゃん」側に。 修正までの間、「モモちゃん」側を正面にして店頭に並べられそうです。
■「紙パックになっても変わらぬ味を」
102年目の今年、新たな一歩を踏み出した松田乳業。紙パックになっても変わらぬ味を提供していきます。 松田乳業・松田邦正社長: 「瓶の時は売る場所が限られていたんですけど、いろんなイベントとかそういうところにも提供していきたい。親しみやすいパッケージになっているので、家庭でも親しんでいただけるかな。期待といえば期待ですね」
長野放送