12歳少女への性的暴行で起訴、在日クルド人男性は否認 第2回公判
今年9月、埼玉県川口市のコンビニエンスストアの駐車場に止めた自動車内で、12歳の少女に性的暴行を加えたとして、不同意性交の罪で逮捕・起訴されたトルコ国籍のクルド人男性A(21)の第2回公判が12月24日、さいたま地裁(室橋雅仁裁判長)で開かれた。被告人のAは起訴内容を否認した。 この事件はSNSで大きな注目を集めていたためか、公判は、抽選式の傍聴券が交付された。また、法廷前には、多くの職員が配置され、傍聴人の持ち物を細かく確認するなど、筆者がこれまでさいたま地裁で傍聴した中でも厳戒態勢を敷いているように感じられた(ライター・学生傍聴人)
●厳戒態勢の中で開かれた裁判
Aは難民申請をしており、仮放免中だ。 今年1月にも、川口市内の別のコンビニの駐車場に止めた車内で、10代の女子中学生に性的暴行をしたとして不同意性交の疑いで逮捕。その後、さいたま地検は県青少年育成条例違反の罪で起訴し、今年5月27日にさいたま地裁(林寛子裁判官)で懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が言い渡され、確定している。 しかし、判決確定からたったの2カ月後、執行猶予中に再び性犯罪を起こしたとして、逮捕・起訴された。12月6日、産経新聞が報じた。Aの逮捕報道を受けて、SNS上では本人だけではなく、在日クルド人全体への「ヘイト」とみられる投稿が散見された。 産経新聞によると、Aは今年9月13日午後8時ころから午後11時15分ころまでの間に、川口市のコンビニ駐車場などに止めた車内で、被害者(当時12歳)に性的暴行をしたとして、不同意性交の罪に問われている。
●Aは否認、わずか9分で閉廷
12月24日の第2回公判で、職員に連れられ、法廷の横のドアから入廷してきたA。マスクをしており、表情をうかがい知ることはできないが、首や手の甲には赤や青のタトゥーが見えた。 事件前、AはSNS上に車を乗り回す動画や、ピースサインをした写真などを投稿していた。 だが、入廷時のAは、逮捕後から勾留が続いていることで疲弊しているのか、SNS上に投稿された写真よりも体形が少し細くなったように見える。写真や動画で見せたヤンチャさは、微塵もなかった。 開廷してすぐに、 室橋裁判長はAに対して「ある程度、日本語は話せるということでよいですね」と問うと、Aはうなずいた。 弁護側は12月15日付で、今回の裁判の争点などを記載した主張書面を提出。これによると、争点は「被害少女の年齢の認識について」と「被害少女と性交について同意があったこと」、「既遂ではない」という3つ。Aは、起訴内容を否認していた。 一方で、検察側は担当検事が体調不良になっていたことから、証人請求や証拠請求が遅れたと説明。来年1月を目途におこなうとした。 検察側によると、警察官を含む複数の証人尋問を請求するとしており、被害少女については司法面接の記録を提出する予定だという。また、場合によってはビデオリンク方式を利用して公判で証人尋問をおこなう可能性もあると付言した。 室橋裁判長は、検察側・弁護側と進行協議をおこなったうえで、公判期日を指定するとして、この日の裁判は9分足らずで閉廷。次回の公判期日は後日指定されることとなった。