雑談は無駄なのか? 「ビジネスの場では仕事以外の話はしない」人が見落としている“肝心なこと”
考えすぎて言葉が出ない…そんな悩み、ありませんか?
会話が途切れてしまったり、言いたいことがうまく伝えられなかったり…。話そうとすればするほど、頭の中が真っ白になってしまう、そんな経験はありませんか? 【あわせて読みたい】それ会話じゃなくて“尋問”です! 「人との会話が続かない」なら今すぐ実践すべき4つのこと 40年にわたってコミュニケーションの研究を続けてきた齋藤孝先生の知見から、その悩みを解決するヒントが見つかるかもしれません。 仕事で、プライベートで、良好な人間関係を築くために大切なこととは? 今回は齋藤先生の著書『「考えすぎて言葉が出ない」がなくなる』(サンマーク出版)の“コミュニケーションで大事なこと”というトピックスから、会話が弾む秘訣をひも解いていきましょう。
ビジネスでも「仕事以外」の話が必要な理由
ビジネスの場では仕事以外の話はしない、という人もいるかもしれません。 会話や人柄でアピールしなくても、仕事ができればいい、という考え方ですね。 しかし、良好な人間関係は、仕事にもよい影響を与えます。 たとえば、何か急なお願いごとをしても、「◯◯さんからお願いされたら仕方ないな」と考えてくれるかもしれませんし、仕事でちょっとした疑問があったときも、質問しやすくなります。お互いわかっているからこそ、新しい提案や、一歩踏み込んだ相談もできるようになるかもしれません。 多くの仕事は、人間関係で回っています。何かお願いするときには、気心が知れている人に頼みたいものです。気心が知れている人や、感じよくコミュニケーションができる人は、それだけでも、何かあったときに声をかけられやすくなります。 ビジネスの場での雑談は、その人と付き合ってよいかどうかを判断する「リトマス試験紙」のようなものでもあります。 営業トークは流暢(りゅうちょう)でも、雑談を振ったときの話し方や表情から、「感じが悪い」「社会性がない」ということが見えてきて、「この人は信用できない」「お付き合いを見合わせたい」と判断されることだってあります。 1分もかからないような雑談で、あなた自身が判断されてしまうこともあるのです。 オンラインでの打ち合わせも増え、無駄なことが話しづらくなっている今だからこそ、意識してもらいたいことだと思います。