誕生100周年を迎えたL.L.Beanの「フィールド・コート」はアメリカの服飾文化遺産だ
誕生100周年を記念する限定モデルが登場
今年は誕生100周年ということもあって、秋冬シーズンにはアニバーサリーモデルがリリースされる。基本的なデザインは現行モデルと同じだが、素材やディテールが特別仕様になっている。
「表地には1880年から続くイギリスの生地ブランド、ブリティッシュ・ミラレーン社のオイルド・コットンが使用されています。撥水性や耐久性もさることながら、着込むほどに増していく風合いも魅力的です」
現行モデルとは異なるディテールにも注目だ。袖の裏側はコーデュロイ生地になっており(通常はナイロン)、また、左身頃のハンドウォーマー兼ポケットには伝統のカタディンロゴが刻印されたレザーパッチがデザインされている。
色バリエは、定番カラーのサドル(ベージュ)のほか、森の中でも視認性に優れるオレンジ、ラギッドな雰囲気のカモフラージュ、着こなしやすいネイビーの4色が展開される。
機能性中綿が搭載された日本限定コレクションの一着
今季はさらに、L.L.Beanのアーカイブの雰囲気をそのままに、現代の空気が吹き込まれた「JAPAN EDITION」からも限定モデルが登場する。
「見どころは3DeFX+のインサレーションです。東レが開発したこの3D構造の中綿をベースに、先端ストレッチ素材と縫製技術を組み合わせることで、暖かさと動きやすさ、そして着心地のよさを両立させました。また、レングスもレギュラーに加え、ショートとロングもラインナップしているので、現代的に着こなすことができます」 汎用性も高く、3シーズン着ることができる。 「デニムやチノパンはもちろん、ウールのスラックスに合わせるのもおすすめです。季節は春と秋がメインですが、ゆったりしているので、ウールのセーターやインナーダウンと合わせれば、冬でも着られます」 フィールド・コートのように、100年経っても原型が変わらないアウトドアウエアは、アウトドア大国・アメリカでもそうそうない。デザインが不変であることは、このコートが発売されたとき、すでに高い完成度にあったことの証しだろう。 「今後、時代に合わせた細部のアップデートはあるかもしれませんが、基本的なかたちはずっと変わらないでしょう」 L.L.Beanのフィールド・コートは、アメリカの服飾文化遺産として次の100年へと受け継がれていきそうだ。