【2歳馬ジャッジ】2023年の2歳戦総復習(2) 牡馬芝路線のトップは札幌2歳S圧勝のセットアップ
9位 アーバンシック
8月札幌の新馬戦は出遅れて、道中は好位直後の中目を追走。右を向いたり、左を向いたりと落ち着きがなく、幼さを感じさせる走り。最後の直線で前3頭が接触してフラフラになり、進路取りが難しくなる場面もあったが、残り100mでグンと伸びてクビ差で勝利。一瞬のキレには非凡なものを感じた。 次戦は11月東京の百日草特別。4番枠から少しアオって出遅れたところを内の馬にぶつけられ、最後方からの追走。3角手前で外から一列ポジションを上げたが、4角を回っても前とはかなりの差。しかし、マーゴットソラーレが逃げ切り態勢だったところを、ラスト1Fでグンと伸びてクビ差で差し切った。なかなかの好指数勝ちで、今後がかなり期待できる内容だった。 次戦は1月中山の京成杯に出走。出遅れ癖があり、あれだけ後方からのレースをしたあとの中山となると、かなり厳しい戦いになると見ていた。ここでも6番枠からやや出遅れ、序盤から後方外に誘導。向正面で外からじわっと押し上げていった。最後の直線はとても届きそうな位置ではなかったが、最後までしっかり伸びて2着まできた。かなり長く良い脚を使っており、これは強い。クラシック戦線でもかなりの活躍を期待できそうだ。
9位 ジュンゴールド
8月小倉の新馬戦は中団からラスト2F12秒2-11秒7と急加速して勝利した。ラスト1Fの数字はそこまで驚くものではないが、ゴール板を過ぎても加速していく走りには強烈なインパクトがあった。次戦10月京都の紫菊賞は3番枠からまずまずのスタートを切ってすぐに抑えたが、向正面で一気にハナを奪いにいくロスある競馬。そのまま3馬身半差の逃げ切り勝ちで好指数を記録した。 紫菊賞で着差以上の強さを感じさせ、先行できている点から1月中山の京成杯では1番人気に支持されたが、中団外から伸びず12着と大敗した。向正面で急にペースが落ちて前のダノンデサイルが3角から仕掛けていったのに対し、本馬は仕掛けずに4角で絶望的な位置になったのもあるが、最後の直線でも伸びを欠いたとなると、前走の走りで疲れが残ってしまったということになる。 想定以上に能力の天井が低い可能性も出てきた。まだキャリアの浅い3歳馬だけにちょっとしたことで負けることはあるにしても、やや消化しにくい一戦。次走で巻き返しを期待したいところではあるが、しっかり立て直した方がよいかもしれない。