【2歳馬ジャッジ】2023年の2歳戦総復習(2) 牡馬芝路線のトップは札幌2歳S圧勝のセットアップ
6位 ジューンテイク
7月中京の新馬戦はパドックでずっと馬っ気を出して鳴いていた。レースは6番枠から外に逃げようとして後手を踏み、そこから挽回して好位馬群の外を追走。コーナーで外に張っていたが、それでも徐々に位置を上げ、4角で先頭列に並びかけて直線へ。直線では内にモタれながらもしぶとく粘りゴール前で抜け出して1馬身半差の完勝だった。若さ丸出しのレースで指数はかなり平凡、さすがに高評価はできなかった。 新馬戦で稚拙なレースぶりだった馬は次走で前進することもあり、次走の新潟2歳Sではどこまで戦えるかと注目していた。しかし、結果は10着と大敗。やはり変われる要素があっても指数が平凡すぎては通用しないものだ。 その後も掲示板止まりのレースが続いていたため、新馬戦時のことなどすっかり忘れていたが、12月中京こうやまき賞を勝利。同レースは6番枠から内の馬に寄られて外に回避し、外から好位まで挽回するロスのある競馬ながら、最後の直線で早々と先頭に立って3/4差で勝利。ここではなかなか良い指数を記録した。 そして朝日杯FSは出遅れて序盤最後方ポツンの競馬がハマったことは確かだが、4着に激走した。新馬戦で若さ丸出しで勝利する馬は、すぐには巻き返せなくても素質が高く、いずれ巻き返すことを再認識させられた。今後どこまで成長していくのか楽しみだ。
9位 タガノデュード
7月函館の新馬戦は後に札幌2歳Sで4着、百日草特別で2着するマーゴットソラーレが勝利し、本馬は7着と大敗した。その次走はなんとオープンのコスモス賞に出走し、2着コスモディナーから2馬身差の3着に入った。このような使われ方をしたあたりから、おそらく陣営の評価は高かったと推測される。 そしてデビュー6戦目の11月京都芝1600m未勝利戦を勝利。好位直後の中目を追走し、4角外から仕掛け、ラスト1Fで突き抜けて1馬身半差で完勝。指数は並レベルだったが、ラスト2Fは11秒2-11秒1だから着差以上の強さを感じさせる勝利ではあった。 その次走の朝日杯FSは後方待機策がハマったとはいえ、5着まで来るとは驚かされた。この激走を見抜くためには勝ち上がった時の未勝利戦で見せたラスト2Fの走りに何かを感じ取れるかがカギだったのだろう。待機策で激走した馬は少頭数で勝ちにいく競馬を強いられたりすると意外と伸びないことが多い。今後、自己条件だからと言って過信はできないが、再び朝日杯FSと似た状況のレースになるなら強豪相手でも侮れない。