“マザーキラー”と呼ばれる子宮頸がん 39歳で余命半年の宣告「現実として受け入れられなかった…」
“キャッチアップ接種”に迫るタイムリミット
積極的な呼びかけの中断によって接種できなかった人に向けて、厚生労働省は”キャッチアップ接種”として、無料で接種の機会を提供している。対象となるのは1997年度から2007年度生まれの女性。接種期間は2025年3月末までだが、HPVワクチンは半年に3回接種しないといけないため、今月末までに1回目の接種を打たなければ、すべてを公費で打つことができない。タイムリミットが迫っているのだ。自費で打つとなると3回接種で約10万円かかる。
子宮頸がんの“撲滅”を目指すオーストラリア
日本での子宮頸がんの罹患者数は、近年増加傾向にある。そんな日本とは対照的に、子宮頸がんを”撲滅”しようとしている国がある。オーストラリアだ。オーストラリアでは、2028年までに子宮頸がんは撲滅されると予測されている。その要因の一つが、男性のワクチン接種。HPVは主に性交渉で感染する。男性の接種率が上がれば、女性の感染も起こりにくくなるというのが狙いだ。また、HPVは喉のがんである中咽頭がん、肛門がんなども引き起こすとされていて、接種は男性にもメリットがある。 子宮頸がんを予防するHPVワクチン。接種を検討している人は、近くの産婦人科などで接種を受けることができる。ワクチンのメリットとデメリットをしっかりと理解して、接種するかどうか判断することが大切である。また、接種する人も接種しない人も、2年に1度は検診を受けることが推奨されている。 ワクチンと検診で、子宮頸がんによる悲しみが少しでも無くなることを期待したい。