おもちゃではありません 世界の奇妙なマイクロカー 37選 前編
アストラ・ユーティリティ(1955年)
前項のJARC リトルホースのアストラ版が、こちらのユーティリティというモデルだ。当時のAUTOCAR誌に掲載された広告を見るに、全長わずか9.5フィート(2896mm)、全幅4.5フィート(1372mm)未満で、322ccの2気筒エンジン(最高出力15ps)を搭載し、最高速度は93km/hに達するという。そこまでスピードを出すのは恐ろしい気もするが……。
ロドリー(1954年)
おめかしして街へナンパに繰り出すなら、1954年にはこのクルマがぴったりだった。ロドリーに乗っていれば、幸運が訪れることは間違いない。そのスタイリングを見れば一目瞭然だ。ロドリーは1954年から1956年にかけて生産されたマイクロカーで、スチール製ボディパネルと比較的大きな750ccエンジンが特徴である。ただし、このエンジンはオーバーヒートを起こしやすく、しばしば火災を引き起こす危険性もあった。初デートが忘れられない思い出になった人もいるかもしれない。
クラインシュニットガーF125(1950年)
公道を走れるまっとうな乗用車というよりも、遊園地の電動カートのような外観のクラインシュニットガーF125。その名の通り125ccの単気筒2ストロークエンジンを搭載し、1950年から1957年にかけて生産された。 (翻訳者注:この記事は前編です。後編と合わせてお楽しみください)
AUTOCAR UK(執筆) 林汰久也(翻訳)