EigenLayerのエアドロップは「ポイント」人気の終焉を告げるかもしれない
募る不満
アイゲンレイヤーがエアドロップを特定の地域のユーザーに限定したことで、さらに多くの反発が巻き起こった。ユーザーの入金やポイント獲得には地理的な制限を設けていなかったため、なおさらだ。米国、カナダ、中国を含む十数カ国のユーザーはエアドロップから締め出された。 「ポイントをめぐって思わせぶりな姿勢が多く、利益の総和は無制限な仕組みを作っていて、誰もが勝てるようになるなど、戯言のようなことばかり言っていた。そして彼らは実質的に、潜在的なユーザーとエアドロップの受け取り手の3分の2を除外した」と匿名を条件に取材に応じたアイゲンレイヤーのベンチャー投資家の1人は騙った。 「米国をエアドロップから切り離すことはまったく問題ないと思うが、それなら最初から使わせるべきではなかった」 他の批判は、トークンの「シーズン1」配布計画にも及んでおり、一部のポイント獲得者の手元にはEIGENトークンが届くが、他のユーザーは詳細が明らかにされていない「シーズン2」のエアドロップを待たなければならない。 つまり、リキッド・リステーキングサービスやその他のサードパーティプラットフォーム経由でアイゲンレイヤーに暗号資産を預け入れたユーザーは、EIGENトークンをどれくらい受け取れるのかまだわからない。 「アイゲンレイヤーは、他の人たちがある意味再担保化するなど、クレイジーなことを許す選択をした。『そういうことは止めてほしい、それらのポイントを尊重すると確約していない』と言うこともできたはずだ」と、リキッド・リステーキングプラットフォームEther.Fiの創設者マイク・シルガゼ(Mike Silgadze)氏は語った。 アイゲンレイヤーはコミュニティーからの反発を受けてトークン計画を修正したが、アイゲンレイヤーが暗号資産コミュニティから再び好感を集めることはないだろう。
ポイントの抱える問題
ポイントプログラムによって生まれた期待を満たすことに苦労しているプロジェクトはアイゲンレイヤーだけではない。 アイゲンレイヤーのリキッド・リステーキングプロトコルであるRenzoは先月、そのポイントシステムが投資家の期待に応えられず、同様の反発に直面した。 暗号資産ポイントの先駆けのひとつであるブラー(Blur)は、ポイント期間を繰り返し延長し、トークンのエアドロップのタイミングや方法に関するルールを変更したことで批判を受けた。 いくつかのポイントプログラムはほとんど物議を呼ぶことなくエアドロップに転換したが、ますます多くのポイントプログラム、特にアイゲンレイヤーのような大規模なプロジェクトが失望を生んでいる。 多くの投資家は、暗号資産スタートアップの間では当たり前になったポイントプログラムが、ついに終わりに近づいているのではないかと考え始めている。 シルガゼ氏は、ポイントは「トークンのローンチに先立ち、プロトコルでの活動を奨励する」方法だったと説明した。ユーザーはエアドロップでのトークン獲得を目指して、プロトコル上で活動するが、最終的にどのような活動がエアドロップにつながるかは正確にはわからないという、古いやり方を改善したものだ。ポイントベースのシステムでは「プロトコルが何をしてもらいたいかがより明確になる」と同氏は述べた。 ポイントシステムは潜在的ユーザーを惹きつける素晴らしい方法だが、同時に規制から身を守る手段でもある。暗号資産企業は、ICO(新規コイン公開)でトークンを直接販売することを躊躇している。規制当局のターゲットになりかねないからだ。