虎のソナタ 才木には10冠ぐらい取ってほしい そして神戸市が生んだビッグ3に!?
甲子園球場で将棋、と聞いたときから、勝手にイメージを膨らませすぎた。マウンド付近に舞台が設置され、将棋界のスーパースターが異例の真冬の屋外対決をして、4万人超の大観衆が見守る…。寒風吹き荒れたりしたらどうするのか? 心配ばかりしていた。 【写真】一緒にラーメンを食べる阪神・才木浩人と大竹耕太郎 さすがに、そんな無謀な企画ではなく、対局は貴賓室で行われた。藤井聡太七冠VS羽生善治九段、解説は谷川浩司十七世名人という、歴代名人がズラリそろった夢のイベントだ。 当番デスク・阿部祐亮は「大スターの対決は見応えがありましたが、どうせなら、藤井七冠VS才木とか、甲子園でしか見られない対局が見たかった」と持論を展開していた。最高峰の名局もいいが、次回があるなら、飛車角落ちでいいから、タテジマの将棋好きのチャレンジも面白そうだ。 偉大なる藤井七冠を生んだのは愛知県。同じ愛知県(ただし安城市)で生まれ育ったデスク・長友孝輔に聞いてみた。 「すいません。将棋は子供の頃に指したぐらいで。ただ、藤井七冠は愛知県瀬戸市出身。瀬戸市が生んだ3大スターは、藤井さん、女優の瀬戸朝香、そして元タイガースの伊藤隼太さん(来季からオイシックス新潟野手コーチ)というのがもっぱらの噂です」 ビッグ3に隼太コーチが加わっているとは…久々に名前を聞くと、阪神ファンはうれしくないですか? 「僕も将棋は全く分からないんです。記者1年生の頃、土井正博さん(サンケイスポーツ専属評論家)に『君は将棋の羽生に似ているね』といわれて、誰だかピンと来ず、調べて、あまり似ていないと思ったぐらいです」 いかにも将棋に疎い者らしいコメントを伝えてきたのはトラ番・須藤佳裕。そんな男を、昨日の甲子園に近づけたこと自体がミスキャストだろう。でも、須藤なりの感想はうなずけた。 「僕らは毎日、1面から3面まで阪神で埋め尽くす新聞を作っているじゃないですか。でも、藤井さんが8冠すべてタイトル奪取したり、その後に防衛したときには1面にいくことも。それだけで、すごいことをする人なんだと感じています」 天才・藤井と才木を「8冠」というキーワードで結び付け、しっかり1面原稿も書いていた。