【ラグビー】12.21開幕リーグワン、試験ルールと改正競技規則をチェック!
12月21日に2024-25シーズンの開幕を控えるNTTリーグワンが、11日にレフリングおよび今季採用される試験実施ルールに関するメディア向けブリーフィングを開催した。 今季のリーグワンで世界的実施試験ルールを採用することは11月26日に発表されている。 1.コンバージョンキックまでの時間の短縮(60秒) 2.ラインアウト形成の時間制限(30秒) 3.スクラム、ラック、モールでのスクラムハーフの保護 4.コンテスト(争奪)のないラインアウトでのノットストレートの許容 以上の4つの試験ルールは、国際統括団体「ワールドラグビー」が11月14日の理事会でゲームのスピードアップやプレーヤーのパフォーマンス向上などを目的として2025年1月1日から施行することを承認しており、期日に先駆けて12月21日に開幕するリーグワンで導入される。 「4.コンテスト(争奪)のないラインアウトでのノットストレートの許容」に関して補足説明があり、レシーバーがボールをキャッチする時、自陣側に手を伸ばすような明らかに真っ直ぐ投げ入れられていない場合は、争奪していなくともノットストレートの反則となる。“争奪”については、リフトの有無が基準になるとした。 7月1日に施行された競技規則の改正についても改めて説明がなされた。 ・キッカーの前方はオフサイドとなる ・クロコダイル・ロール(の禁止=ペナルティ) ・フリーキックからのスクラムの選択肢(の除外) 「キッカーの前方はオフサイドとなる」についての経緯を辿ると、以前は競技規則10.7に[オンサイドになりうる]プレーとして、相手が[ボールを持って5メートル動いた]または[ボールをパスした]と記述があった。このため後方のキッカーが前方にキックしたボールを相手がキャッチした際、オフサイドのプレーヤーは相手が5メートル動くかパスをすればオンサイドになるため、後退せずにその場で止まっていたケースがあり、これがキックをキャッチした側の前方へのスペースを失くすことになっていた。 現在、[5メートル][パス]の条文は削除され、競技規則10.1に反則事項として[オフサイドの位置でロイタリングを行う]が追加された。ロイタリング(loitering:ぶらぶらするの意)とみなされないためには、味方のオンサイドプレーヤーの位置まで後退しなければならない。 今季のリーグワンはパリ五輪の7人制ラグビー(セブンズ)でマッチオフィシャルを務めた桑井亜乃氏が女性として初めてパネルレフリー(担当レフリー)に選出されるなど、レフリングの面でも新たな試みが見られる。ラグビーをより楽しむため、今一度競技規則を確認して来たるオープニングゲームに備えたい。