日本で唯一、村の名前に“温泉”が付いた長野県の「野沢温泉村」とは? 観光客・地元住民が“温泉”を介して触れ合う「野沢温泉村の魅力」に迫る
山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。 番組コーナー「誰かに話したくなる にっぽんのはなし」では、残しておきたい素敵な風景、その場所に行ってみて初めて出会うおいしい食べ物など、日本全国、地方自治体の魅力をお届けしてます。案内人は、国家公務員や全国の自治体職員を集めたコミュニティ「よんなな会」主宰で、「ダレハナ自治体コンシェルジュ」の脇雅昭(わき・まさあき)さんです。
9月5日(木)の放送は、長野県の「野沢温泉村」に注目! 株式会社野沢温泉企画 代表取締役・河野健児(こうの・けんじ)さんをゲストに招き、野沢温泉村の魅力、新たな取り組みについて伺いました。
◆“温泉”を名乗る全国唯一の村「野沢温泉村」
野沢温泉村は、長野県の北東部に位置する総人口約3,000人の村です。温泉とスノーリゾートで知られ、日本で唯一、村の名前に「温泉」が付いた場所。東京からは北陸新幹線で約2時間。JR飯山駅からバスで25分のアクセスです。
野沢温泉村出身の河野さんは、もともとスキークロスのワールドカップ選手として世界で活躍。その後、故郷である野沢温泉の新たな魅力を発信し続け、地域事業にも従事しています。 現在の活動について、河野さんは「使われていなかった森を利用して1日1組限定のキャンプ場ですとか、近くの湖や信濃川でSUP(サップ:専用ボードに立ってバドルで水面を漕ぎ進むウォータースポーツ)のガイドなどをしています」と説明。他にも山歩き、ツリーハウスプロジェクト、ヨガなど、野沢温泉の自然を存分に体験できるさまざまなアクティビティを提案しています。
野沢温泉村は、山・緑・水に恵まれた豊かな自然だけでなく、地域で暮らす人々も魅力の1つです。 温泉観光地として親しまれる野沢温泉では、温泉街のなかに13ヵ所の「外湯」と呼ばれる共同浴場があります。河野さんは「地域のみなさんの“湯仲間”という制度により、江戸時代から外湯を守っています。人のつながりが非常に魅力的な場所でもあります」と説明。村の人々は、人口減少や過疎化といった問題解決に前向きに取り組んでおり、近年は海外や他の地方からの移住者が増えています。 また、日本三大火祭りの1つである野沢温泉村の「道祖神祭り(どうそじんまつり)」は、国の重要無形民俗文化財に指定されており、県内外や外国からの観光客などが毎年多く訪れます。火の粉が飛び散るなか、ブナの木で作られた社殿に火をつけようとする村人側と、守ろうとする厄年の男側との“攻防戦”が繰り広げられる光景は圧巻。江戸時代後期から継承されている道祖神祭りからも、人と人をつなぐ絆を体感できます。