Snapdragon 8 Elite搭載スマホが続々登場、各社カメラフォンをアップデート
世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。 【この記事に関する別の画像を見る】 2024年10月に発表・発売された5Gスマートフォンは18機種。内訳はファーウェイ 2機種、シャオミ(Xiaomi) 2機種、OPPO 5機種(OnePlus 1機種含む)、HONOR 4機種、vivo 4機種、そのほか 1機種。クアルコムが「Snapdragon 8 Elite」を発表したことで搭載モデルが各メーカーから登場。シャオミとHONORがフラッグシップモデルを入れ替えた。一方OPPOとvivoは対抗モデルにメディアテック「Dimensity 9400」を搭載、ハイエンドチップセットの競争も激化している。 ■ 1000元切りの格安スマホ、OPPO「A3i 5G」 OPPOとしては珍しい格安価格帯のモデルが「A3i 5G」だ。 OPPOの低価格モデルは他社よりも100-200元高い値段設定となっており、エントリー機の中でもプレミアム感を出していた。A3i 5Gもボディーの仕上げは上質にしており、安さを感じさせないながらも1000元を切る価格とした。カメラは実質シングルだが5000万画素と十分な性能。フロントカメラも水滴型ノッチではなくパンチホールで搭載し外観をより上位モデルに近づけている。 ■ 6400mAhバッテリーに増量した後継機、OPPO「K12 Plus」 2024年4月に発売した「K12」のバッテリー容量を大幅に増やしたモデルがOPPO「K12 Plus」だ。 K12は5500mAhバッテリーに100W充電対応だったが、K12 Plusは本体スペック、サイズはそのままにバッテリーを6400mAhに増やし、連続使用時間を伸ばした。一方で急速充電は80Wに落している。価格は据え置きで同価格だ。 ■ 最強カメラフォンvivo Xシリーズの最新モデル「X200」登場 カールツアイスと協業したカメラフォン、vivo「X」シリーズの最新モデルとして「X200」シリーズ3機種が登場した。 3機種ともにチップセットはメディアテックのDimensity 9400を搭載しAI性能もすぐれている。また3機種とも4500nitsの高輝度ディスプレイを採用した。X200は基本モデルで、5000万画素トリプルカメラ仕上げ。高容量な5800mAhバッテリーも搭載する。 ■ 2億画素望遠カメラで100倍撮影も楽にこなせるvivo「X200 Pro」 vivo「X200」シリーズ上位モデルとなるのが「X200 Pro」だ。 前のシリーズとなる「X100」シリーズの上位モデル「X100 Pro」よりカメラ性能を高めており、同シリーズ最上位モデルの「X100 Ultra」と同等のカメラを搭載。つまりワンランク上の性能を持つモデルにバージョンアップしている。2億画素の3.7倍望遠はデジタル100倍でもAIにより劣化しない絵が撮影できるという。バッテリーはシリーズ最大となる6000mAhを搭載した。なおチップセットはX200、X200 Pro miniと同じだが5G NRバンドはn79にも対応する。また衛星通信に対応した上位バージョンも投入される。 ■ 小型サイズのiPhoneキラー、vivo「X200 Pro mini」 最近のスマートフォンとしては珍しく6.31インチディスプレイを搭載する小型モデルが「X200 Pro mini」だ。 名前の通り「X200 Pro」をサイズダウンした製品でありスペックは高い。X200、X200 Proの両機種とは異なり、側面は角を立てた形状であり本体の大きさと相まってiPhoneのようなサイズ感で使える。5000万画素トリプルカメラはX200と同性能。ただし価格はミニとはいかず約10万円の上位機種となる。 ■ カメラフォン風デザインに国産チップ搭載のZTE「Changxing 60 Plus」 UNISOCの5Gチップセットを搭載するZTEの「Changxing 60 Plus」は価格以上の価値をデザインで表現した好印象な入門モデル。 カメラは1300万画素と低スペックだが流行りの円形ベゼルの採用を採用し、安さを感じさせない。 ■ デカバ搭載の低価格モデル、HONOR「X60」 大容量バッテリーを搭載するHONORの「X」シリーズ最新モデル。 「X60」は5800mAhバッテリーを搭載しつつ、1億画素単眼カメラの振り切った性能のモデル。背面デザインは最近のカメラフォン風だ。 ■ 6600mAhバッテリー搭載で衛星通信対応、HONOR「X60 Pro」 同時登場したHONOR「X60」の上位モデルとなる「X60 Pro」はバッテリー容量を6600mAhに高めただけではなく、ミドルレンジ機ながらも画面解像度を高め、輝度も3000nitsと高輝度でより美しく写真や映像を見ることができる。北斗衛星通信にも対応しており、アウトドアでの利用にも適している。 ■ 6.98mmのスリムボディーが上品なファーウェイ「nova 13」 セルフィーのためのフロントカメラ強化モデルnovaシリーズがモデルチェンジして2機種登場。 「nova 13」はクロス貼りのように背面を美しく仕上げたボディーが特徴で、前モデル「nova 12 Pro」同等のリアカメラも搭載。性能をワンランク上げた。また北斗衛星通信にも対応し山間部での通信にも不安は無い。本体は6.98mmと薄型ながら100Wの急速充電にも対応した。なお公式にはチップセット、5G対応は非公開である。 ■ リアカメラ性能も強化した人物撮影スマホ、ファーウェイ「nova 13 Pro」 novaシリーズとして久しぶりに望遠カメラを含むトリプルカメラ構成の「nova 13 Pro」はファーウェイが誇るセルフィーモデルの上位機種。 3倍望遠はポートレート撮影に向いた焦点距離であり、人物撮影もより美しいボケを表現できるようになった。フロントカメラは従来のnova Proモデル同様のデュアル仕上げ。衛星通信や100W急速充電などは「nova 13」と同じ性能だ。 ■ ハッセルブラッドカメラ搭載のフラッグシップ、OPPO「Find X8」 OPPOのフラッグシップモデル「Find」シリーズが一新し2機種が登場。 「Find X8」は定評あるハッセルブラッドとのコラボカメラを引き続き搭載しつつ、動画撮影性能も高めた。シャッターを軽く押すと3秒動画が撮れるSNS向けの機能も搭載。本体デザインはiPhoneライクな角ばったボディーで、前モデルのカメラ風からよりファッション性を高めたデザインとした。 ■ カメラボタンも備える上位モデル、OPPO「Find X8 Pro」 ハッセルブラッドカメラ搭載のOPPOの最上位モデルとなるのが「Find X8 Pro」。 デュアルペリスコープカメラ搭載で中望遠域の撮影を強化。本体右側面にあるボタンはタッチでシャッター、スライドでズーミングが可能だ。ディスプレイは4500nits高輝度で、これはFind X8も同等。バッテリーは5910mAhと増量。ゲーミングにも対応すべく本体内部の冷却性能も高めている。さらに衛星通信に対応したモデルも追加されている。 ■ シャオミのフラッグしぷシリーズとなる「Xiaomi 15」 シャオミの中核・フラッグシップモデルとなる数字型番シリーズの最新モデルが「Xiaomi 15」である。 6.36型ディスプレイ搭載の小型なモデルながら、Snapdragon 8 Eliteを搭載し高いパフォーマンスを誇る。バッテリーは5400mAhと前モデル「Xiaomi 14」より増量、カメラも細かいブラッシュアップを行った。 ■ 望遠カメラとバッテリーを強化した「Xiaomi 15 Pro」 シャオミのフラッグシップシリーズの上位モデルが「Xiaomi 15 Pro」。 カメラ構成を前モデル「Xiaomi 14」より強化し、望遠は5倍とした。バッテリーも6100mAhに容量アップ。5G NRの対応バンドはXiaomi 15とXiaomi 15 Pro、どちらも大幅に増えている。また両モデルとも輝きが美しい「ブライトシルバーセラミックデコ」仕上げのモデルもある。 ■ vivoのゲーミングモデルが最新チップセットを搭載、「iQOO 13」発表 iQOOブランドのvivoのモデルの中で上位製品となる数字型番の新製品「iQOO 13」は5000万画素トリプルカメラにSnapdragon 8 Eliteを搭載する高性能なスマートフォン。 ディスプレイは解像度を高め144Hzのリフレッシュレートに対応、7Cべーパーチャンバーと呼ぶ高度な冷却機構も内蔵する。カメラのLEDはライト色を可変としシチュエーションに応じた人物撮影も得意とする。歴代モデル同様にBMW M Motorsportsとのコラボモデルも販売される。 ■ HONORもカメラフラッグシップを一新、「Magic7」発表 高性能なカメラだけではなくスマートフォンの使い勝手も高めたHONOR「Magic7」は同社のフラッグシップクラスの製品。 3D超音波指紋センサーは画面上に指を触れるだけでロック解除が可能。急速充電は有線100Wに加え無線80Wにも対応する。衛星通信対応で山間部での使用も安心だ。背面カメラは円と正方形を組み合わせた宇宙をイメージしたドーム形状で美しさをアピールしている。メインカメラはf/1.4-2.0と範囲は狭いが可変絞りを搭載する。 ■ 2億画素望遠に超急速充電対応のHONOR「Magic7 Pro」 HONORの最上位モデルである「Magic7 Pro」は望遠に2億画素カメラを採用。 メインカメラはf/1.4-2.0の可変絞りに対応する。背面デザインはより神秘的な仕上げとすることで高級感も増した。デュアルフロントカメラにより顔認識も高速だ。Wi-Fi性能を高めた独自のC2チップも搭載する。 ■ ハイスペックスマートフォンの代名詞を目指す「OnePlus 13」 ハイエンドモデルを得意とするOnePlusの最新モデル「OnePlus 13」はすべてのスマートフォンの中でトップの位置を目指す製品となる。 カメラは5000万画素トリプル仕上げ、ハッセルブラッドとコラボしている。高性能チップセットに9925mm2の広大なべーパーチャンバーを内蔵。バイオニック・バイブレーション・モーターでゲームプレイ時には手のひらに立体的な振動を与えてくれる。デザインも高級感を増した。
ケータイ Watch,山根 康宏