こどもの疑問に“マジ回答” 「どうしたら朝、自然とスッキリ起きられるようになるの?」に専門家が本気で答えたら…
目覚ましの音で起こされるのは、どうしてあれほど不快なのでしょうか? 自然とスッキリ目を覚ますには、どうしたらいいのでしょうか? 脳神経科学者が答えます。 【画像】自然と目が覚めるようになる訓練をする あなたは楽しい夢を見ている最中です。ひょっとしたら空を飛んでいる夢かもしれません。ぐんぐん上昇していくと、そこにワシがいました。あなたを見つけたワシは、口を大きく開けて──と、ここで目覚ましアラームのビービー鳴る音。 夢はここまで。起きる時間です。誰しも経験があることでしょう。私たちは親などほかの人に起こされるより、自分で起きたほうが、頭が冴えているものです。 私は人間の脳を研究する神経学者です。とくに、寝ているときに脳に何が起きているのかを研究しています。また、お子さんに良い睡眠習慣を身につけてもらうため、保護者に研究に参加してもらう場合もあります。 睡眠の質を高め、自力でスッキリ目覚められる方法を理解するには、まず睡眠周期を理解する必要があります。
4つの睡眠周期
睡眠サイクルには 4つのステージがあります。そのひとつがレム睡眠です。急速眼球運動(REM)の頭文字をとってこう呼ばれています。ほかの3つは、ノンレム(非REM)睡眠と呼ばれています。目を閉じて最初にやってくるのが、ノンレム睡眠の第1ステージと呼ばれる、浅い眠りです。 しばらくして、ノンレム睡眠の第2ステージと第3ステージと呼ばれる、深い眠りが続きます。ノンレム睡眠はステージを経るたびに深くなります。最初の眠りに落ちてから約90分後に、第4ステージのレム睡眠に入ります。大多数の人は、このレム睡眠のときに夢を見ます。そして数分後にはまたノンレム睡眠に戻ります。 こうした睡眠サイクルが、夜のあいだずっと繰り返されます。ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返す回数については多くの場合、ひと晩で4~6回くらいです。夜が更けるにつれてノンレム睡眠は少なくなり、レム睡眠が多くなります。充分な睡眠をとることが大切な理由は、このレム睡眠とノンレム睡眠の両方をとることで、体をしっかり休息させるためです。