70年以上続く四条烏丸の老舗寿司店では、にぎり7貫を3,000円から楽しめる!
にぎり寿しはもちろん、ミックス丼や穴子すし丼など名物料理ばかり
「人気のメニューは?」と聞くと「うちは、どのお寿司もまんべんなく出るの」と女将さん。「どれもおいしいから」というのが理由だが、初めてで迷っている客がいると、女将さんが好みを聞いて、さりげなくアドバイスしてくれる。メニューにはないが「ゴージャス丼」という一品もある。これは、ミックス丼に赤貝や生海老なども加わったもので、お値打ち。そのおいしさを知る常連は必ずこれを注文するそう。
71年も店が続くのには理由がある。一つ目は、毎日届く新鮮な魚介類。長年付き合いのある魚卸や大阪からの担ぎの魚商が「さか井さんには、この魚」と見極め届けてくれる。二つ目は、旨いシャリ。小粒な米を出汁と酒で炊くから、その旨みを吸ってまったり。シャリだけでもお代わりしたくなる旨さなのだ。
三つ目は風味豊かな山葵。注文が入って使う前にすりおろす山葵は、辛みも香りもイキイキとして、シャリやネタのおいしさを引き立てる。
そして、「またここに来たい!」と思う何よりの理由は、底抜けに明るい坂井夫妻の会話のキャッチボール。阿吽の呼吸とでも言うのだろうか、ご主人の穏やかなボケに、女将さんが間合いよくツッコミを入れる。ふたりのやりとりの面白さに、客全員が笑っていることもしばしば。以前、祇園で漫才を楽しんだ後の客がこの店を訪れ、ふたりの会話に大爆笑! 「寄席と同じくらい笑った」と帰っていったこともあるとか。女将さんの「おいしいもん知らんかったら損やで!」という名言も、客の心に突き刺さる。
「にぎり寿し」は、旨みのあるシャリときちんと仕事を施したネタのバランスが冴える7貫。ウニの軍艦、ホタテ、生海老、煮穴子、イカ、ヨコワ、鯛など。ヨコワが赤身に、ホタテがアジにと、寿司のラインアップは仕入れや季節によって変わる。小ぶりで食べやすく、酒のアテにもちょうどいい。ついお酒が進み、鉄火巻など細巻を、追加で注文する人も多いそうだ。
年中味わえる「穴子ずし丼」や「鯖寿司」は、持ち帰りもOK!!
店をのぞいて満席ならば、テイクアウトもおすすめ。人気の「穴子ずし丼」や「鯖寿司」は、「持ち帰り用に」と注文しておき、引き取りにくればいい。帰りの新幹線やホテルで味わうのも楽しみだし、家族や友人へのお土産にもいい。