クルマに貼ってある「謎のちょうちょ」何を意味するマーク? 知られざる「大切な意味」がある!? 見かけたらどうするべき?
意外と知らない!? ちょうちょマークの意味とは?
クルマに貼りつけるマークにはいくつか種類があり、それぞれに重要なメッセージがこめられています。 たとえば、黄色と緑色で若葉をモチーフにした「初心者マーク」は、運転免許証取得から1年間は表示する義務があり、このマークを付けている車両に対して無理な幅寄せや割り込みをおこなうことは禁止されています。 このように、マークが貼られたクルマを見たら、周囲の車両のドライバーは必要に応じてさまざまな配慮をしなければなりません。 【画像】知らない人多い!? これが「ちょうちょマークの意味」です!(30枚以上)
しかし初心者マークのように誰もが知っている有名なマークがあるのに対して、昆虫のチョウのイラストをあしらった「ちょうちょマーク」など、珍しいものも存在します。 では、このちょうちょマークには、どのような意味があるのでしょうか。 以前は、補聴器を使っても10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえない程度の聴覚障害を持った人は、運転免許の取得ができませんでした。 しかし2008年の道路交通法改正により、一定の条件を満たせばクルマの運転が認められるようになったのです。 一定の条件とは、後方視野を確保して車両斜め後方の死角を解消するための特定後写鏡(ワイドミラーまたは補助ミラー)を装着することや、周囲の運転者に対する注意喚起のために「聴覚障害者標識」を表示することです。 この聴覚障害者標識が、いわゆるちょうちょマークの正体です。 なお、聴覚障害者がちょうちょマークの表示義務を怠ったまま運転すると、普通車の場合は違反点数1点に加え、4000円の反則金が科せられます。 では、ちょうちょマークの基準となっている90デシベルとはどれくらいの音なのでしょうか。 90デシベルの音でよく例えられるのが、「犬の鳴き声」「地下鉄の車内」「防犯ブザー」など。なお、音の目安としては「きわめてうるさい音」と言われています。 このようにかなり大きな音が聞こえないため、ちょうちょマークをつけたドライバーはクラクションの音が聞こえにくかったり、音で危険を察知できない可能性があります。 もし、ちょうちょマークを貼ったクルマが、自分が運転する車両の前で車線変更する場合や合流などで道路に入ってくる場合は、とくに注意して配慮しなければなりません。 警視庁交通相談コーナーの担当者は、「ちょうちょマークを貼ったクルマのメッセージを汲み取り、優先的に道をゆずることが大事です」と話します。 もしちょうちょマークをつけたクルマに対して幅寄せや割り込みをすると、5万円以下の罰金に加え、違反点数1点、大型車の場合は7000円、普通車または二輪車は6000円、小型特殊自動車には5000円の反則金が科せられます。 ※ ※ ※ ちなみにクルマにつけるマークは、初心者マークやちょうちょマーク以外にも存在します。 4色の四つ葉をモチーフにした「高齢運転者標識」は高齢者マークとも呼ばれ、2色タイプの「もみじマーク」に代わって登場。そのため現在、高齢運転者標識としてはもみじマークと四つ葉マークの2種類が混在している状況です。 また、ちょうちょマークと同じく目にする機会が少ないのが、青地に白のクローバーのイラストが描かれた「身体障害者標識」です。 こちらはクローバーマークなどと呼ばれ、クルマの運転者が肢体不自由を理由に運転免許に条件が付されている人が表示されています。 どちらも表示は努力義務となっています。 ただし、前述のようにこれらのマークのついた車両の通行を妨げてはいけません。 幅寄せや割り込みをした場合は、ちょうちょマークや初心者マークと同様の罰則が科せられる場合があります。
Peacock Blue K.K.