トゥミのカジュアルバッグがすごい 注目はロードバイク用、テニス用やヨガ用も
■「かゆいところに手が届く」バッグ、次々と発表
1993年には「ホイール・ア・ウェイ」を発表。これは、インラインスケート仕様のホイールと伸縮式ハンドルを備えたキャスター付きラゲージだ。 さらに1997年には、衝撃吸収性に優れたネオプレン素材を使い、バッグの中でゆりかごのようにパソコンを保護する「スリング・サスペンション・システム」を搭載したブリーフケースを発表。同システムは特許を取得している。 以上は一例だ。トゥミは、ビジネスマンの「かゆいところに手が届く」、アイデアあふれるバッグを次々に出してきた。
■光る機能性 ウィメンズや革小物でも発揮
2000年に東京・銀座に米国外で初めてのストアをオープン。それから10年足らずの2007年には、世界30カ国以上でストアを展開するまでになった。 翌2008年には、トゥミの代名詞ともいえる「ALPHA(アルファ)」コレクションを発表。これは現在の「ALPHA 3」コレクションや「ALPHA BRAVO(ブラヴォ)」コレクションへとつながってゆく。 さらにメンズバッグにとどまらず、機能性に優れたウィメンズバッグや革小物、トラベルアクセサリーなどにもラインアップを広げていった。 創業から現在に至るまでに、前述の「スリング・サスペンション・システム」をはじめ、トゥミはいくつもの特許を取得。卓越したクオリティーと豊富な製品のラインアップで信頼されるブランドとして、ワールドワイドに支持されている。
■「小さめ」が人気 背景にはキャッシュレス化も
最近は、カジュアルな休日仕様に近いデザインの、コンパクトなバックパックや小さめなバッグの人気が高まりつつある。 背景には、テレワークの普及と同時にビジネスシーンの服装がカジュアル化していったことが挙げられる。さらにキャッシュレス決済が浸透し、「ポイント集めはスマホのアプリで」というスタイルが一般化したことも「小さめ」バッグの人気と無縁ではない。 なぜなら、そうなってくると一部の場面を除いて長財布の出番は減ってしまうからだ。代わりに、「カードなど最低限を入れられるスリムなミニ財布」とでもいうべきフラグメントケースが、その役目を担うようになってきた。 「風が吹けば桶屋(おけや)が儲(もう)かる」ではないが、一連の変化によってバッグも徐々にカジュアル化。同時に小さく軽量化したものが支持を集めている。