プロレスでの地方再生を掲げるグレート-O-カーンが島根県を支配し民度を高める!「こんなクソ田舎にあんな一流選手が来てくれることなんてめったにない」
7日、島根県・益田市立市民学習センターにて『JTO西日本シリーズ2024・益田大会』が開催。地元の英雄・KEITAが新日本プロレスのグレート-O-カーンを迎え撃った。 地元・益田市出身のKEITAは1984年生まれでプロレスラーとしてのデビューは2023年。遅咲きの部類に入るが柔道では大会での優勝経験があり、空手、不遷流柔術と数多の格闘技を修めている猛者の1人。今年11月にはJTO最強の証とされるKING OF JTO王座を戴冠しており、プロレスラーとしての実績も残し始めている。 グレート-O-カーン(以下オーカーン)はKOPW2024のベルトを保持して以降「地方再生」を兼ねた帝国の領土拡大に意欲を燃やしており、今回はタッグリーグの九州ツアーの最中に島根県へ降臨。 IWGPタッグ王者として臨んでいた新日本のタッグリーグではBブロック単独首位を走っていたが、最終戦を目前に控えた今大会の前夜にパートナーのHENAREの負傷欠場に伴い同リーグを棄権。王座返上も仄めかす失意の中での他団体参戦となった。 KEITAとオーカーンには、アマチュア時代に格闘技で好成績を修めた猛者であったり使う技が似ていたりという共通点があるが、その他にもコワモテながらアニメ好きというギャップにも共通点がある。オーカーンの二次元愛は広く知られているが、KEITAも「アニメキャラを彫りまくって大人の事情でTシャツ着用必須になった恥を知った俗物」とカミングアウトするなど身体に刻み込まれた愛の深さは負けていない。
この日の会場の観客席の北側はKEITAを応援する母校の後輩たちで埋め尽くされ、最前列もほぼKEITAのファン。 試合が始まると先手必勝とばかりにKEITAがオーカーンを場外で引き回して派手に痛めつけるが、リングに戻るとオーカーンが逆襲を開始。 一本背負いを始めとした柔道殺法、奇声を発しながらのモンゴリアンチョップ、地獄突きからの玉座といった帝国殺法で一気に逆転していき、エリミネーター(※アイアンクロー・スラム)を狙って行く。 これを切り返したKEITAがアキレス腱固め、STFといった得意のサブミッションに引き込んで制圧を試みるが、オーカーンも王統流正拳突き、王統流二段蹴りと多彩な打撃で対抗。ならばとKEITAは必殺の脳殺(※アイアンクローからの大外刈り)を決めるが、これを返したオーカーンがエリミネーターで叩きつけて3カウントを奪った。 試合後、オーカーンは「握手の仕方を教えてやる」とKEITAに詰め寄りコーナーで顔面を踏みつけながら握手を強要。 そして「愚民ども! KEITAとかいうやつを足がかりにしもべにしてまた新日本プロレスのこのグレート-O-カーン様がこの益田、このJUST TAP OUTを支配しに来てやるから喜べ!」と演説しつつJTOへの継続参戦にも意欲を見せた。 これを受けたKEITAは「勝ちたい気持ちもあったけど、こんなクソ田舎によ、あんな一流選手が来てくれることなんてめったにないんだよ。だがよ、俺もいまこの団体の頂点なんじゃ。俺も一流なんじゃ」と意地を叫ぶ。 そして「益田のプロレスはあんたを抜きに語れんとよ」と同郷の日高郁人をリングに呼んでシングルマッチを要求。日高も「この益田市をもっとプロレスで盛り上げましょうよ!」と快諾し、2025年3月22日の益田市民体育館大会で両者の参戦が決定した。 バックステージに戻ったKEITAは「自分の中でグレート-O-カーンは実力ある現役レスラーのなかで俺が尊敬できるプロレスラーで、そのレスラーと試合が出来たこと、すべての格闘技に精通したレスラーと闘えたということは成長できたんじゃないかと思います。過疎化が進んでいる益田ですが、同郷の先輩のレジェンドの日高郁人が盛り上げようと言ってるんだから後輩の俺もなんもしないわけにはいかんでしょ」とプロレスの力で故郷を盛り上げていく覚悟を語った。 一方、オーカーンは「闘ってる最中に奴のTシャツがちらっとめくれた下になにやらアニメの刺青が彫ってあった。そういうところでシンパシーを感じるかもしれんが実力はまだまだだがな。あいつでもJTOのチャンプだから利用価値はあると思う。だから形でも握手のやり方を教えてやった。生かしてこれからも余のために尽くせば余は満足じゃ」とオーカーンなりの言葉でKEITAにエール。 そして「余は帝国の皇帝だから支配地域を増やしたい。そのためにもそこが廃れてちゃ意味がないから。今日はプロレスの楽しみ方を教えて民度を高めてやった」と帝国流地方再生術を熱く語った。