1960年代を謳歌した名車 20選 半世紀経っても忘れられないクルマたち
ロールス・ロイス・シルバーシャドウ(1965年)
ドイツと米国はロールス・ロイスに猛追し、英国から「世界最高のクルマ」の称号を奪い取ろうとしていた。ロールス・ロイスは旧式化が始まっていたシルバークラウドに別れを告げ、1965年に後継車のシシルバーシャドウを投入。高級サスペンション、シトロエンからライセンス供与されたブレーキ、そして新開発の超滑らかなV8を採用した。 シルバーシャドウは瞬く間にロールス・ロイスの最重要モデルとなった。英国のロックバンド、オアシスがアルバム『ビィ・ヒア・ナウ』のジャケットでプールに沈めたこともあるが、エンジンは外されていた。
ランボルギーニ・ミウラ(1966年)
フェルッチオ・ランボルギーニ氏は1962年、スペインの闘牛飼育家ドン・エドゥアルド・ミウラ氏の牧場を訪れた。そこでは大型の闘牛を飼育しており、刺激を受けたランボルギーニ氏は次のモデルに彼の名を付けることにした。市販型のミウラP400は、標準的な市販車としては世界最速で、V12エンジンで最高速度280km/hを誇る。 そのボディはエンツォ・フェラーリ氏を振り返らせるためにマルチェロ・ガンディーニ氏によって形作られ、発売以来数多くの映像作品に登場した。また、世界中のセレブリティたちが購入し、今では売りに出されると150万ドル以上の値がつく。
シボレー・カマロ(1966年)
フォード・マスタングの大成功を見たシボレーは、大急ぎで対抗馬の開発に取り掛かった。初代カマロは1966年9月に発売され、初年度の販売台数は22万台を超えたが、同時期のマスタングの41万8000台以上には遠く及ばなかった。 シボレーはその後、1967年モデルとしてZ/28を送り出した。競合車を圧倒するダイナマイトのような強烈なマシンで、SCCAトランザム・シリーズで3度の優勝を飾った。1968年には13レース中10レースで勝利している。
フォード・エスコート(1968年)
エスコートは元々、フォード・スクワイアの低スペック版であったが、独立して大ヒット商品に発展した。初代エスコートでは、手頃な価格の「1.1」から、パフォーマンス重視の「ブライミー」と呼ばれるツインカム仕様を選ぶことができた。 その後6年間で、フォードは200万台以上のエスコートを販売した。家族全員を乗せることができ、狭い駐車スペースにも入る。旧型のアングリアとは異なる新鮮なデザインも目を引いた。
ダットサン240Z(1969年)
トヨタがジャガーEタイプを思われるスポーツカー、2000GTを発売し、ダットサンは240Zで対抗した。2000GTもヒットしたが、240Zの方がはるかに商業面で成功し、生産開始からわずか4年で16万台以上を売り上げた。2シーターのレイアウト、スチール製モノコック、6気筒エンジン、そして低重量により瞬く間に大ヒットとなった。
執筆 AUTOCAR JAPAN編集部