1960年代を謳歌した名車 20選 半世紀経っても忘れられないクルマたち
アストン マーティンDB5(1963年)
「ウォッカ・マティーニを、ステアではなくシェイクで」――アストン マーティンDB5はしばしば「世界で最も有名なクルマ」と称される。あらゆる面で目を見張るものがあるが、映画『007/ゴールドフィンガー』で機関銃、バタリングラム、煙幕など数多くのガジェットを装備し、人々を夢中にさせた。 先代のDB4は好調な売れ行きを示したが、激しい競争についていくためにDB5が作られた。全体として、クーペが887台、コンバーチブルが123台、特注のシューティングブレークが12台生産された。セレブたちは1022台のうちの1台を手に入れようと、アストン マーティンに大金を投じた。
フォードGT40(1964年)
数か月にわたる交渉の末、フォードはフェラーリ買収の準備を整えた。しかし、土壇場でエンツォ・フェラーリ氏が身を引いたため、怒ったヘンリー・フォード2世がフォードのプロダクトマネージャー、ドン・フライ氏にル・マンに向かい、痛いところを突くように言ったという伝説がある。 その結果、GT40と呼ばれるミドエンジンのレーシングカーと、そのロードカー仕様であるGT46がフォードの重役たちに披露された。そのベースとなったのは、英国の小さなレーシングカー・エンジニアリング会社であるローラが開発した、アルミ製ボディのMk6というレーシングカーだ。 フォードは2台のローラMk6を購入。GT40を製作した。ル・マンでは2年間続けて完走できなかったが、1966年にGT40 MkIIのおかげで1-2-3フィニッシュを達成した。
ポルシェ911(1964年)
当初はポルシェ901と名付けられていたが、フランスのプジョーから命名権に関するクレームを受け、「911」に変更せざるを得なくなったと言われている。ポルシェ356の後継車であり、最高出力は55psから128psに向上。0-100km/h加速9.1秒、最高速度210km/hと、当時としては素晴らしい性能を誇った。
フォード・マスタング(1964年)
マスタングは、スポーティなイメージの4人乗りファミリーカーを目指していた。第2世代のフォード・ファルコン(北米仕様)から生まれ、ボンネットは伸び、リアは短くなった。1960年代はレースが盛んだったため、マスタングはレース愛好家にアピールする必要があり、2シーター仕様とした。 その後、キャロル・シェルビー氏が参入し、2+2仕様を100台集めてGT 350モデルを作った。リアシートを取り外し、大型のフロントブレーキ、グラスファイバー製のボンネット、より太いタイヤを装着し、その他にもさまざまな性能向上を図った。