1960年代を謳歌した名車 20選 半世紀経っても忘れられないクルマたち
驚きと輝きに満ちた60年代
1960年代。家庭用レコードプレーヤーがビートルズのレコードをぶん回し、鮮やかなファッションが流行し、コンコルドが初めて空を飛んだ時代。 【写真】軽量スポーツカーから超高級車まであった1960年代の英国【MGBとロールス・ロイス・シルバーシャドウを写真で見る】 (35枚) 自動車業界にも変化が起こり、忘れられない素晴らしいクルマが世に送り出された。 今回は1960年代を謳歌したクルマを振り返り、筆者(英国記者)の好みも含めながら紹介していきたい。 原文:マシュー・マッコーネル(AUTOCAR英国編集部)
フォルクスワーゲン・サンバ(1951年)
すでに1950年代から発売されていたサンバ(T1、ワーゲンバス)だが、1960年代のヒッピー文化において人気を誇ったことから、ここで取り上げないわけにはいかない。サンバはフラワーパワー(ヒッピーの反体制的スローガン)の象徴であり、カウンターカルチャー運動が勢いを増すにつれて、サンバは単なるバンではなく、自由への入り口とみなされるようになった。 キャンピングカーへの改造が容易で、若者の路上生活を可能にした。ヒッピーたちはサンバでフェスティバルに出かけ、平和と愛を広めるために集会を繰り返した。
ミニ(1959年)
ミニの発売は1959年だが、そのアイデンティティは1960年代に確立された。1957年、英国はスエズ危機による燃料価格の高騰のため、手頃な価格のクルマを必要としていた。デザイナーのアレック・イシゴニス氏がミニのデザインを担当することになり、その時の目標は「大人4人が乗れる燃費の良い小型車を作ること」だった。 イシゴニス氏のデザインでは、4本の車輪を隅に押しやり、エンジンを横向きとすることで、軽快なコーナリングと居住空間の拡大を実現した。ミニの人気は急上昇し、ロックスターからヒップスター、牛乳配達人から王族まで、誰もがミニを持つようになった。
ジャガーMKII(1959年)
MKIIは、MK1の魅力をそのままに、さらに磨きをかけたモデルである。見た目もよく、排気量3.8Lのエンジンでセダンの頂点に立った。最高速度は当時最速クラスの200km/hに達し、銀行強盗や逃亡犯の間で人気を博した。