動物園飼育員、餌を「失敬」…人間が食べるものの中でも上質な食材
大阪市の天王寺動物園で、展示動物の餌を繰り返し盗んだとして、大阪府警天王寺署が同園飼育員の男(47)を窃盗容疑で書類送検していたことがわかった。 捜査関係者らによると、男は10月1日、園内の調理場から草食動物などの餌となるはずだった野菜や果物を盗んだ疑い。以前にも複数回盗んだ疑いで追送検したという。 園によると、男は給餌のため、日中は調理場に出入りできた。調理場の担当者が9月、在庫不足が続いていることに気がつき、動物園が同署に相談した。 10月1日の日中にも数が合わなくなり、退勤する男を署員が呼び止めてリュックサックの中身を確認したところ、餌用の果物などが見つかったため、同署が任意で事情を聞いていた。 男は出勤日に少量を繰り返し持ち出していたとみられ、園の調査に盗んだことを認めているという。園は男の処分を検討している。 園によると、動物は人間に比べて嗅覚が鋭く、鮮度が低いものには口をつけない。担当者は「動物の体調管理のため、人間が食べるものの中でも上質な食材を使っている」と話している。